Analog Disc
ATOMHENGE - ATOMCD 2019 (2010)
CD1 The remastered album
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CD2 Bonus tracks
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ATOMHENGEリリースでは、CD2枚組とされ2枚目には多くが未発表のトラックが収録されました。
オリジナルリリースは81年。80年にジンジャー・ベイカーが加入しアルバムリリース、ツアーも話題となったホークス。ツアー中にブレイクが個人的な問題で離脱。急遽代役にキース・ヘイルズを加入させツアーを続行しました。その後ベイカーがベインブリッジの代わりにジャック・ブルースを加入させようと画策するも、ブロックがベインブリッジを擁護。ベイカーはヘイルズを連れて脱退。バンドはブロンズとの契約が切れてしまいますが、長年レコーディングをしてきたロックフィールド・スタジオのオーナー、キングスレイ・ワードがACTIVEというレーベルを発足したので、そのディストリビューションをRCAと契約。そしてベイカーの後釜にHAWKLORDSのドラマーだったマーティン・グリフィンを招聘しレコーディングに臨みました。さらに再びムアコックの協力、参加も実現。メンバーの出入りやレコード会社との契約切れなどの問題があっても、ホークスは全く問題なく存続していけるというブロックの意思やその事実がはっきりしてきた時期と言えます。そんな背景から、作品は各メンバーの個性を生かしつつ、堂の入った演奏とアレンジで力強く充実したもの。その甲斐あってチャートも20位以内にランクイン。
ATOMHENEGリマスターはCD1にオリジナルアルバムを収録。
CD2にはボーナストラックを収めています。1、2曲目は当時アルバムに伴ってリリースされた7インチシングルの両面。
以降のトラックは全て初出トラック。
Sonic Attack (First Version)は、おそらくブロックがアルバム制作に先立って自宅で制作していた8トラックのデモ。バックの警告音が空襲警報のようなサウンドのみとなっています。ボイスはブロックによるもの。アルバムではよりパワーアップしてベインブリッジのボイスになりました。
Out Of The VoidはCHURCH OF HAWKWINDに収録されたExperiment with Destinyの終盤のシンセベースシークエンスのモチーフ。
Lost Chances (Extended Alternate Version)はアルバム本編のエンディング曲のロングバージョンで7分を超えるトラック。単にロングなだけでなく、ミックスや演奏も異なります。イントロが引き伸ばされて、ラントンのソロが挿入されています。
Streets Of Fear (Alternate Version)もブロックのデモ。リズムはドラムマシン。歌い出しとちって4小節分先走って歌おうとしたところ、まま収録されているところが微笑ましいです。機材があっても一人でここまで作れるというのはサスガですね。
Devilish DirgeはCHURCH OF HAWKWINDのThe Churchの別テイクでこれもブロックデモ。これらのブロックデモを聴いたムアコックが教会音楽の様だと印象を言ったことから、それらをベースに制作した次のアルバムタイトルが決まったそうです。
The End Of Earth City (Demo)、これも後にCHURCH OF HAWKWINDに収録されるFall of Earth Cityの元になったテイク。
The Speed Of Light (Transdimensional Man Demo)はタイトルの通り、シングルB面に収録されたTransdimensional Manのブロックデモ。光速でどこにでもいける男の歌でSF的光景の広がる作風は相変わらず。
Living On A Knife Edge (Extended Version)、イントロからブロックの元気なコードストロークを中心に開始、8分近い尺となっています。突っ走るシンセシークエンスに乗ったノリの良い曲で、これだけ長くても心地よいです。
ブックレットのライナーはマーク・パウエル。ツアーパンフの内容を掲載。
・オリジナルLP盤のレビュー
・EXILESさんのEBS CDのレビュー
・当時のツアーパンフレット
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2017/12/13 update