Compact Disc
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BLACK WIDOW - BWR BWRCD 047-2 (2000)
HAWKWIND - HAWKVP30CD (2005)
ジュエルケース。折り畳みカバー。
のちにVoiceprintのHawk Records (UK)から再発CDがリリースされています。
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ホークウインド在籍中にハウスが作曲しアルバムにレコーディングされた曲を改めてセルフカバーして制作。加えて新たに作曲した新曲も加えています。
Spiral Galaxy 28948 「絶体絶命」(1975)収録曲、ハウスのシンセ演奏が炸裂した名曲。ここでは効果音的なイントロが加えられ、続いて重いシンセベースからスタート。いかにも打ち込み特有のリズムですが、主旋律は原曲はシンセですが、ここではバイオリンを使っています。静かな中間パートが加えられ全体7分を超える曲としています。なおタイトルの数字はハウスの誕生日1948年8月29日をもじったもの。
The Forge Of Vulcan 「クォーク,ストレンジネス・アンド・チャーム」(1977)収録曲。シンセシーケンスに金属音のリズム、重厚な和声が被りますが、ここでは感傷的なコード進行にアレンジされメローな印象。ホークス流諸行無常感。
Hall Of The Mountain Grill 「永劫の宮殿」(1974)のタイトルナンバーになった曲。原曲はメロトロンの響きが一層の虚しさを演出していましたが、こちらはデジタルなシンセ音ですが諸行無常感は十分に漂います。
Lunar Sea 新曲。アップテンポで疾走するバックトラック、上でシンセソロが展開。バックのピチカートが特徴的。
Ozone 同じく新曲。明るく爽快なメロディによるシンフォニックロック。ピアノの伴奏も可愛らしい。曲構成は構築的で明快。
Chronoglide Skyway 「アストウンディング・サウンズ,アメイジング・ミュージック」(1976)収録曲。タイトルのように大空を突き進む感はここでも同様。
Gothyk タイトルは初めてのものですが、これも「クォーク,ストレンジネス・アンド・チャーム」の「ダムネイション・アレイ」の中間部のバイオリンソロのパート。ここでのアレンジは後半転調、全体の印象は変わりません。
Glencoe 終曲は19分に及ぶ大曲で、これも新曲。グレンコーはスコットランドの風光明媚な高地の名称ですが、過去に虐殺があった暗い歴史もあります。ハウスはその辺りどのようなコンセプトで作曲したのか不明ですが、緩急着いた組曲構成で壮大な展開をします。
ハウスの作品群の中では、このアルバムが最も完成度が高いと思います。この路線で作品作りを続けて欲しいと思いましたが、もう難しいかもしれませんね。
2022/03/12 update