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ニック・ターナー、デッド・フレッドらによる80年代に活動したパンクバンド(以下略称ICU)。ホークウインドが一時期レパートリーにしていたWatching The Grass GrowはICUの曲。
T・レックスの前身、ティラノザウルス・レックスを脱退したスティーヴ・トゥックが、77年に、自身のバンドSTEVE TOOK'S HORNS(スティーヴ・トゥックス・ホーンズ)を結成。メンバーは以前サイモン・キング(Dr)のバンドOPAL BUTTERFLY(オパール・バタフライ)に一時期在籍したことのあるトレヴ・トムス(G)、エルマノ・ギージョ・エルバ(Dr)(変名ディノ・フェラーリ)らが在籍。バンドは78年にニック・ターナーがロンドンのラウンドハウスにて開催したBOHEMIAN LOVE-INというフェスに参加。その後解散、翌79年にトムズとエルバはターナーとインナー・シティ・ユニットを結成します。
ベース&キーボードは、トレヴの以前のバンドメイト、フレッド・リーヴス(変名デッド・フレッド)。サウンドはパンクテイストのエッジの立った荒削りなロック。デビューシングルSolitary Ashtrayを79年にリリース、続く80年に1stアルバムPASS OUTのリリース時にはドラムがミック・スタップにベースにバズ・マグニートが参加。その後もメンバーは流動的で、2mdアルバムでは最初期のターナー、トムズ、フレッド、フェラーリに戻りました。
82年にはバーニー・バブルズとのサイドプロジェクトIMPERIAL POMPADOURSのアルバム制作も行いました。
83年から84年にはターナーとフレッドはホークスに帯同しツアーに参加。
ギタリストがスティーヴ・ポンドに代わり、84年には元ホークスのデイヴ・アンダーソンが加入しアルバムNEW ANATOMYを制作、その後アンダーソンは脱退。翌85年、アルバムTHE PRESIDENT TAPESを最後に86年に解散。
なお97年にトムズとフェラーリはジャッジ・トレヴズICUを編成し同名義でアルバムを1枚発表。2010年にトムズが急逝。
ICUのCDは過去に発売されていましたが、2015-2016年にGONZO MULTIMEDIAよりボーナストラックを追加したリマスター決定版がリリースされました。それを受けてかターナーは2016年に不定期にICU名義でのギグを実施しました。
PASS OUT
RIDDLE - RID002
バーニー・バブルスによるポップなジャケ、中身も弾けるようなガレージロック。
THE MAXIMUM EFFECT
AVATAR - AALP 5004
前作の路線を踏襲しつつも、曲のバリエーションが広がり腰の据わった演奏に。キーボードの使用が増えている。ダムドのキャプテン・センシブルが2曲に参加。
PUNKADELIC
FLICKNIFE - SHARP 103
新曲に加え過去曲のセルフカバーなどを収録したコンピレーション的アルバム。
NEW ANATOMY
DEMI MONDE - DM001
スティーヴ・ポンドがギター、ドラムマシンなどで参加。デイヴ・アンダーソンがベースで参加。フレッドがキーボードに専念することでさらに音が厚くなりパンクに加えポップロック然とした作風となる。
THE PRESIDENT TAPES
FLICKNIFE - SHARP 031
ドラマーにミック・スタップが復帰。フレッドは再びベースとキーボードを兼務。
ICUやホークウインドのカバーアートを制作したデザイナー、バーニー・バブルズが主導した1982年のプロジェクト。ICUとロバート・カルバートが参加。
ERSATZ
POMPADOUR - POMP 001
様々な曲やその断片効果音、セリフなどのボイスが散りばめられた実験作。A面はロックっぽいですが、B面はサウンドコラージュ。英語ヒアリングができないと理解困難。
2021/04/29 update