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1999.06.18. Upload.

"DAWN OF HAWKWIND"
1999

dawn of hawkwind : booklet dawn of hawkwind : jewelcase

CD:Voiceprint-Blueprint/BP309CD

1.Come On / 2.My Baby's Gone
3.Dealing With The Devil
4.Roll Em Pete / 5.Bring It On Home
6.Illusions / 7.Get Yourself Together
8.What's The Matter / 9.Bottle Up
10.Diamond Ring / 11.Hurry On Sundown
12.Cymballine / 13.Master Of The Universe



2000.01.16. 追加
HAWKWIND DAZE 管理人 様より '99 年の年末にリリ〜スされた本アルバムのジュエルケ〜スバ〜ジョンのジャケ写を頂きましたので掲載致します (写真右) 。



なんか自分で書くのは久々ですが。ええと、まず最初に白状しておきますと、このアルバムを含むかなりのアルバムは、HAWKWIND DAZE 管理人 様に都内のレコ〜ド屋において代理購入していただいたモノです。それらのレビュゥでいちいち謝辞を述べていたのではシツコくなりますので、まとめてここでお礼を申し上げさせて頂きます。ありがとうございました。

というわけで本題。本アルバムは、'99 年に突如 Voiceprint からリリ〜スされた、ブロック様がホ〜クス以前に在籍していたバンド / その頃のブロック様のソロ・レコ〜ディング / 初期ホ〜クスの音源、を集めたコンピレ〜ション盤です。CD ケ〜スは無く、CD は付録のブックレットの裏表紙の内側に貼り付けられたビニ〜ル袋に裸 (!) で入っています。上の写真はそのブックレットの表紙です。ちなみに裏表紙には 「Limited Edition No.**** of 2000」 と印刷されており、「****」 の部分に通し番号が入っています。ワタシのは1237番となっています。

Voiceprint の HP のカタログによると本アルバムはブロック様自らが編集した '66 年〜 '70 年の 「Dharma Blues Band」 、「Hawkwind Zoo」 、そしてブロック様のソロ・レコ〜ディングが入っているそうです。その割にゃニック様がヴォ〜カルの 13.「Master Of The Universe」 なんかも入っていますが。ブックレットや CD のレ〜ベル面には各曲ごとのクレジットが記載されていませんので、どのメンツの演奏なのかは解らない曲もあります。ご容赦下さい。というか情報下さい。

アルバムの要所要所にはブロック様の肉声 (!) によるナレ〜ションが入っています。クゥ〜〜〜っ、ウレシイ〜〜〜っ!以下、ナレ〜ションごとに区切って各曲の説明などしていきましょう。尚、本アルバムは一応コンピレ〜ションとはいえフツ〜のコンピとはかなり性格が異なっておりますので、クロスチェック等、他のコンピとの書式統一は致しません。ご了承下さい。



アルバムは 「Hello ! My name is Dave Brock ・・・」 というナレ〜ションで幕を開けます。1.「Come On」 〜 4.「Roll Em Pete」 は、ブル〜ズのカヴァ〜です。ブロック様も、こんな所からスタ〜トしたのですね。しみじみ。ナレ〜ションによると、この音源は '66 年の 「Dharma Blues Band」 のもので、メンバ〜構成は Luke Francis (Vocal , Harp) 、ブロック様 (Guitar) 、Mike King (Piano) だそうです。どの曲までがこのメンツによるものかについては解説してくれないのですが、4.「Roll Em Pete」 までは 「Dharma Blues Band」 のものらしいです。音質から察するに、1. 〜 3. は同日のライブで 4. はスタジオ録音と思われます。3.「Dealing With The Devil」 は、「Acid Daze」 (DISC 2-6) にも同じ曲名が見られますが、そちらは本アルバムのテイクとは違い、テンポアップしてヴォ〜カルをブロック様が取っています。以上の 4 曲は初めて聴きましたが、4.「Roll Em Pete」 は、当時のいくつかのブリティッシュ・ブル〜ズバンドのコンピレ〜ション盤にも収録された模様です。ちなみに 1.「Come On」 ではブロック様がギタ〜ソロ (イナタくていいです) の前に 「Mr. Brock なんちゃら・・・」 って紹介されてます。

そして 5.「Bring It On Home」 でようやくブロック様のヴォ〜カルが登場。やはりブル〜ズのカヴァ〜ですが。初出は '69 年に EMI からリリ〜スされた 「The Buskers」 (LP:EMI SCX 6356) とのこと。Voiceprint 様、こんなのも入ってまっせ。この曲は、「Acid Daze」 (DISC 2-7) などにも同じテイクが入っています。「Acid Daze」 の奴は若干スピ〜ドが速いですが、アナログのテレコの回転数の誤差でしょう。この曲はスタジオ録音の模様です。しかしいきなり音質、いいですね。ヘタするとホ〜クスの 1st よりいいかも。



「サイケデリアがどうのこうの」 というナレ〜ションで始まる 6.「Illusions」 は、サイケを目指す者なら誰もが一度はハマる (?) 、ギタ〜の開放弦のドロ〜ンを駆使したアルペジオをバックにブロック様が語りを入れる曲です。フレ〜ズは時々スト〜ンズの 「Paint It Black」 のフレ〜ズをパクったりなんかしてるんですが、なんと驚くなかれ、'71 年リリ〜スのホ〜クスの 2nd 、「In Search Of Space」 (5) に収録の 「Adjust Me」 の原形を聴く事が出来ます。この頃からネタ暖めてたんですね・・・って何年の録音か解りませんけども。この曲では語りの中に ホ〜クスの 1st 「Hawkwind」 (7) に収録された曲のタイトル、「Mirror Of Illusion」 というセンテンスも聴くことができます。曲が終わった後に Radio One (?) の何かの 番組のジングルらしきものが入っていて、ブロック様の名前も呼ばれるんですが、なんか唐突で曲と関係あるのかどうかは解りません。

続く 7.「Get Yourself Together」 はボブ・ディランを彷彿とさせる弾き語り曲。声、変りませんね〜〜〜ブロック様。曲も結構諸行無常だし。先程のナレ〜ションでは 「あちこちを放浪して云々・・・」 とかも言ってるんですが、ギタ〜抱えて放浪して、行った先でこんな唄を唄ってたんでしょうか。かっこいいですね〜スナフキンみたいで。あ。スナフキンはそんなに放浪してないか・・・ハナシが逸れました。スミマセン。しかし、短い! 45 秒位しかやってません。終了後には盛大な拍手が入っていますが。これらの 2 曲は多分ここが初出だと思われます。



次のナレ〜ションは聞き取り不能でよく解りません。「Well I came second ・・・なんちゃら・・・ competition」 とか言ってますが。とにかくナレ〜ションに導かれて始まる 8.「What's The Matter」 は、中期キンクスなどのブリティッシュ・ポップの香りも漂う曲。テ〜プの倍速によるちょっ速ピアノソロがユニ〜クです・・・と思っているとテ〜プを手で無理矢理止めたような終わり方。これも 1 分ちょっとしかやってくれません。ホントにこれだけだったのかな。

続く 9.「Bottle Up」 はフェ〜ドインで始まるノリノリの R & R 。音質はヒドいですが、後のホ〜クスにも通じる (?) メチャクチャなオルガンなんかもちょろっと入っています。曲のクレジットはブロック様になっていますが、確か 「Bottle Up And Go」 っていう R & R の曲があった様な・・・サビも多分そう唄ってるし・・・これも 1 分 10 秒位。この 2 曲はバンド形式で演奏されていますが、何というバンドなのかは不明。多分ここが初出です。



お次のナレ〜ションも・・・聞き取れない・・・所詮英検 4 級落ちた身では・・・(泣)。ソフィスティケイトとかって喋ってますけど、続く 10.「Diamond Ring」 はタイトルこそそそるもののコテコテの R & B じゃぁあ〜りませんか・・・と思ったら、なんとなくスペイシ〜。曲の途中にもナレ〜ションが入り、なんか 「サイケデリックギタ〜」 とか 「Famous Cure」 とか言ってます。ブロック様の投げやりな (?) ヴォ〜カルがナイス。多分ここが初出でしょう。何度も何度も 「多分」 で申し訳ありませんが、ホ〜クスって、テ〜プで出回った音源やファンクラブ会報の付録で出回った音源もありまして、そこまではとてもじゃありませんがチェックしきれませんのでお許し下さい。

11.「Hurry On Sundown」 はホ〜クスの 1st 、 「Hawkwind」 のトップを飾った曲。シングルカットもされました。ここに収録のバ〜ジョンは、「Mighty Hawkwind Classics」 (1) などに収録されたものと同じテイク、つまり 「Hawkwind Zoo」 の演奏ですね。「Mighty 〜」 収録の方がいくらかテンポが速いですが、まぁこれもテレコのスピ〜ドの誤差でしょう。中間部のリズム・ギタ〜とドラムスの掛け合いが楽しいです。ちょっとアブない部分もありますが。尚、ここでは聴けませんが、「Mighty 〜」 収録の方には 12 弦ギタ〜のイントロの直前に 「ヘヘヘヘ」 という (そうとしか聞こえません) 笑い声のオマケ付き。また、マスタ〜テ〜プに事故でもあったのか、本アルバム収録のバ〜ジョンは音質が所々不安定になります。テ〜プがヨレた時特有の不安定さですが、「Mighty 〜」 発売 (CD: '92 年) から 7 年、マスタ〜テ〜プに一体何が起こったというのでしょうか。

12.「Cymballine」 のオリジナルはフロイドのアルバム 「More」 に収録されているロジャ〜・ウォ〜タ〜スの曲。このテイクは EMI リマスタ〜 盤の 「Hawkwind」 (11)にボ〜ナストラックとして収録されたものと同じです。ただ先程の 11.「Hurry On Sundown」 同様、テ〜プがヨレた様な音質になっていて残念。EMI リマスタ〜シリ〜ズ発売 (CD: '96 年) から 3 年、マスタ〜テ〜プに一体・・・スミマセンもう止めます。この曲、曲中も結構ヨレるんですが、アタマにブロック様が 「ワンツ〜スリ〜♪」 とカウントを入れるその 「ワン」 がもう盛大にヨレてます。いや、ブロック様がではなくて、テ〜プが。



・・・そして最後のナレ〜ション、「And then I formed Hawkwind」 に続いて 「In Search Of Space」 (3) に収録の 13.「Master Of The Universe」 が始まります。オリジナルではなくライブバ〜ジョンで、ヴォ〜カルは冒頭で述べた通りニック様。このテイク、「The Text Of Festival」 (1) などに収録のテイクと同じですが、スピ〜ドが遅いですね。とはいえ、きっとこっちの方が正しいのだと思います。別に 「The Text Of Festival」 を出した THUNDERBOLT レ〜ベルがいかがわしいと言ってる訳ではなく (曲ヌケがあったりして充分いかがわしいですが) 、当時のホ〜クスって、ほとんどの曲で半音下げチュ〜ニングしてるんですよ。コピ〜してみりゃ解りますが。で、「The Text Of Festival」 のキ〜が E なのに対し、こちらのテイクは E♭なんですね。従って多分こっちのテイクのスピ〜ドが正しいのではないか、と。 「The Text Of Festival」 の方はなんとなくニック様の声にテ〜プの回転数の違いによるフォルマントのズレがある様な気もしますし。



付録のブックレットには、「Dharma Blues Band」 、 「The Buskers」 、 「Famous Cure」 なんかの写真が満載で楽しいです。また、当時のツア〜日程表やポスタ〜、「TENT '67」 と題されたステ〜ジレイアウト図面、TV やラジオなどへの出演時の契約書なんかも印刷されています。楽器バカとして言わせていただくと、ヴィンテ〜ジの (当時は新品か) VOX のアンプや、英国ミュ〜ジシャンならば誰もがアマチュア時代に手にした 「Harmony」 のエレキ、ブロック様が弾いているレゾネイタ〜ギタ〜なんかが興味深いです。真ん中辺のペ〜ジに、激レア物の、パラレログラム (平行四辺形の) ポジションマ〜クがインレイされたナショナル (松下電器ではアリマセン) のメタルボディ・レゾネイタ〜ギタ〜も写ってますね。5 弦だけやけに太く見えますが、特殊な弦の張り方してたんでしょうか。なんでもこのギタ〜、フリ〜トウッドマックのピ〜タ〜・グリ〜ンに売っちゃった、と書いてありますが、ブロック様、コレ今でも持ってりゃ 100 万は下りませんゼ・・・って大きなお世話か。あと、一番最後の CD 袋を貼り付けてあるペ〜ジには、1st 「Hawkwind」 の内ジャケにも写っている Guild の 12 弦アコ〜スティックギタ〜を抱えたブロック様の勇姿も載ってます。ハ〜モニカホルダ〜も付けてますね〜。これが前述の放浪時代の姿なんでしょうか。あと、細かく見ると、ブロック様は当時小指にスライドバ〜を付けていたとか、ピックは使わずにギタ〜を指弾きしていたとかもあります。あ。でもこの当時はまだフラットピックってほとんど使われてなかったのかな。シンセサイザ〜の類は時代が時代だけに一切写っておりません。

ところで素朴な疑問。冒頭で述べたVoiceprint の HP のカタログによると、初回 1000 枚には 32 ペ〜ジの A5 版ブックレットが付属、とあります。ワタシの所有するブックレットにはこれも冒頭で述べたように、2000 枚の限定編集、と印刷してあり、通し番号は No.1237 。そしてペ〜ジ数は・・・28 ペ〜ジ。まさかなぁ、No.1000 以下の奴は 32 ペ〜ジあったのか?まぁ、あのカタログの内容、他にも結構間違ってる部分があるので、「1000 枚」 っていうのも 「2000 枚」 の間違いでしょう。きっと。ペ〜ジ数も・・・(汗)・・・ 通し番号が No.1000 以下の奴をお持ちの方、情報下さい。

1999.09.13.追加
その後の市場調査 (?) により、2000 枚限定で、ブックレットも変わらないと判明しました。ふ〜、安心。また、帯と解説を付けただけの国内盤も Voiceprint Japan からリリ〜スされました。

尚、'94 年に本アルバムと同タイトルのブ〜トが出ているようですが、そちらは '72 年 2 月 13 日のホ〜クスのライブ (後にオムニバスアルバム 「Greasy Trackers」 及び 「Grastonbury Fayre Festival」 に分割されて収録) の全音源や、他のいろんな時期の未発表音源を集めたコンピレ〜ションだそうです。HAWKWIND DAZE 管理人 様が実際に購入されたとか。ジャケットがサ〜ド・イヤ〜・バンドの 「マクベス」 のモロパクりで、かなり胡散臭いらしいです。音質もあまりよくないとか。

ハッキリ言ってかなりのファン / コレクタ〜でないとキツいかも知れません。というかキツいです。前半などほとんどタダのブル〜ズですし。もっとも、後にかなりのファンになった時にまだこのアルバムが入手できるかどうかは解りませんが・・・ってアオってどうする。いえ、ホントにホ〜クスのアルバムって、「後でいいや」 とかって悠長に構えているとあっという間に無くなってしまいますから。このディスコグラフィに掲載している CD (LP ではありません) の中にもすでに入手困難なモノが増えてきましたし。ホ〜クスのアルバムにタラレバ無し!(あの時買っていたら・・・あの時買っていれば・・・の意。copyright:吉祥寺某ギタ〜店店長) です。

久々という事もあり、なんかとりとめもなくダラダラと長くなってしまいましたが、ご容赦ください。

尚、これを書いている内に、ホ〜クスの 1st 「Hawkwind」 のボ〜ナストラックの出所と 「Mighty Hawkwind Classics」 のクロスチェックに間違いがあることに気が付いてしまいました。そっちでは断っておりませんが、密かに直しておきました。今まで信じて下さっていた方々、どうもスミマセン (いないって) 。


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