SIDE 5:
ALAN DAVEY - Monster From The Id
MR. QUIMBY'S BEARD - Quatermass And The Pit
QUARKSPACE - The Soilent Factory
KREL - Track Thru Space
ST 37 - The Pursuiit Of Mars
SIDE 6:
ADRIAN SHAW - Silent Running
ARCHITECUAL METAPHOR - The Maker
PETE PAVLI - Day Of The Triffids
PAUL CHAIN EXPERIMENTAL INFORMATION -
Ai Confini Della Realta
SIDE 7:
DR. HASBEEN - Apollo 13
FANTASYY FACTORYY - Raumpatroville
MOOSEHEART FAITH STELLAR GROOVE BAND
- Viva Von Daniken
DARK SUN (FEAT. NIK TURNER) - Abduction File
SIDE 8:
THE SOIL BLEEDS BLACK -
To Each His Own Fate
NEKROPOLIS (PETER FROHMADER) -
Saturn City
DEVIATE DAMAEN - Unisex Borg
HELDEN RUNE - A Different Mankind
FULVIO TORI'S MADRE DEL VIZIO - Ufo
KYALIAN CAMERA - Solaris

21世紀に入っても、いまだアナログ盤のリリースを続けるイタリアのプログレ専門レーベルの BLACK WIDOW から入魂のトリビュート、怒涛のLP４枚組セットです。同レーベルは以前企画もので THE ELF & THE HAWK をリリース、またS.ハウスのソロ作もリリースしています。

今回も企画ものですが、相当気合が入っています。SFムービーのオマージュを綴ったブックレットには、過去から現在に至るまでの世界のSF映画の歴史が記されています。タイトルも50年代のロジャー・コールマン作のSF映画（彼自身によって現在までに「トレーシー・ローズの美女とエイリアン」「スターゲイト・ミレニアム」とリメイクされています。また「ウォーニング」という別の製作者によるリメイクもあり)からとられています。ブックレットには古今のSF映画、TVシリーズなどの名作、珍作などのシーンやチラシなどの写真がたくさん掲載され、ノスタルジックなムードいっぱいです。また当時一斉を風靡したTVシリーズ「プリズナーNo6」の情報や、コミックなども掲載されています。
上記の各タイトルから伺えるように、新旧ありとあらゆるＳＦ映画のタイトルが使われています。参加ミュージシャンそれぞれに課された課題は、1つのSF作品をテーマに1曲提供すること。ホークスは、既発音源 This Is Hawkwind Sonic Attack ということで、97年リリースのLOVE IN SPACE のEPから採られています。インスパイア元は50年代の「地球最後の日」となっております。Sonic Attackの緊迫した状況が、あの映画のイメージとかぶるからでしょう。

その他ホークス関連ではA.デイヴィがロボット「ロビー」で有名な「禁断の惑星」をテーマに新曲を披露、A.ショウが名作「サイレント・ランニング」をテーマにやはり未発曲を提供、またP.パヴリが食肉植物の登場する60年代の「人類SOS」を、PXR. 1 が50年代の名作「地球の静止する日」を、スエーデンのダーク・サン＆ニックが「未知からの生還」をそれぞれ扱っています。

このように、大変徹底したアーティストコントロールが成功して、とても楽しい作品集になっています。ホークス周辺アーティストは、このほか、クレル、ST 37、Mr.クインビーズ・ベアード、Dr.ハズビーンなども揃って参加。日本からはアルス・ノヴァが「宇宙戦争」で参加。またSIDE3のドクター・シアターはイタリアのGOBLINの「コンタミネーション」のサントラをカバーしています。なんでもこの人、ゴブリン・ファンとのことですが、私はこの曲を聴くのは久しぶりで懐かしい気分になってしまいました。 日本のSF映画は「ゴジラ」があのテーマ曲をカバーされています。比較的メジャーどころではペーター・フローマーダーも参加しています。

このアナログLP4枚組と同時にCD3枚組もリリースされました。曲順は若干異なりますが中身は同じです。ただ、ジャケやブックレットのデザインは、このLPサイズを基準に組まれたようで、 CDはジャケもレイアウトに収めるため縦長に歪んだものになってしまっています。ブックレットのコミックも、CDでは全体に細長くなっており、もう少しなんとかできなかったのかなと思ってしまいます。あくまでアナログ体裁にコダワルということでしょうか。しかし、この大きさ、久々にアナログジャケを眺めていると、こっちのほうが迫力あるよなぁ・・とつぶやいてしまいます。