Compact Disc
ATOMHENGE - ATOMBOX 3002 (2008)
Disc 1
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Disc 2
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Disc 3
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ホークウィンドのファンでもあるコーディネーター、プロデューサーのマーク・パウエルは、以前からEMIのホークス再発時のリサーチ、自身が設立したECLETIC DISCSからネクターやスキン・アレー、ハイ・タイド等とカルバート、ターナーのソロの再発を行なってきました。2007年にレーベルをESOTERIC RECORDINGSに改め、大手のCHERRY RED RECORDS傘下に入ります。そしてブリティッシュ、プログレ系アーティストを中心に膨大なリマスター再発を開始します。CHERRY REDは以前からホークスのコンピレーションなどを散発的にリリースしていましたが、パウエルは新レーベルATOMHENGEを設立、ホークウインドの76年以降97年までの諸作品の版権を獲得し、再発を開始するとの告知がされました。76年以降はCHARISMA期の公式CDが廃盤で非公式CDが出ていましたし、RCA期やFLICKNIFEのリリース、EBS期も廃盤でしたので、それらアーカイブが正規盤で一気に入手しやすくなるという素晴らしい事態となりました。しかも全てオリジナルマスターテープからのリマスタリングとして高音質をうたっています。
その皮切りとして、86年から97年を俯瞰するコンピレーションボックスを前期、後期の2つのセットとしてリリースしました。ボックスの体裁はESOTERICがよく使う、クラムシェルという箱の蓋が貝のように上に開くもの。このボックス以降、順不同で続々と各アルバムがリリースされましたので、それらを入手すればこのボックスは不要か、と思われますが、このコンピにしか収録されていないトラックがあります。この1976-1984はATOMHENGEサイトでは在庫切れとなっているため(2017年11月現在)、海外では高値になっています。日本ではそんなことにはなりませんが。
収録された各トラックを見ていきましょう。
CHARISMA期のASTOUNDING SOUNDS, AMAZING MUSIC (76)、QUARK STRANGENESS AND CHARM (77)、ホウクローズの25 YEARS ON (78)、P.X.R.5 (79)の各アルバムとシングル。この中に未発表トラックが含まれています。
まず最初の曲、Refer Madness、ASTOUNDINGのオープニングナンバーとして有名な曲ですが、実はアルバムに収録されたトラックは間奏を一部カットしたものでした。カットされた演奏は先行シングルKerb CrawlerのB面にHonky Dorkyとして収録されたことが判明。編集なしのフルロングバージョンということで今作に初登場。2分少々長くなっています。
ホウクローズの3トラック、25Years、Free Fall、The Only Ones、これらはノン・クロスフェード版となっており、アルバムでは終盤フェードアウトしていくところを長めに収録しています。わずかに長いという程度です。
CHARISMA期の間にFLICKNIFEからリリースされた77年のサイドプロジェクト、ソニック・アサシンズの12インチシングル(81)のテイクが含まれます。
続いてBRONZE期のLIVE SEVENTY NINE (80)、LEVITATION (80)からのトラックと同時期のシングル。
80年代はRCA期のアルバムSONIC ATTACK (81)、CHURCH OF HAWKWIND (81)、CHOOSE YOUR MASQUES (82)と同時期のシングルから。Angels Of Deathはシングルバージョンですが、別ミックス版が存在していたようで、やはり今回初登場です。
最後はFLICKNIFE期で、ZONES (83)、THE EARTH RITUAL PREVIEW(12インチシングル/84)、THIS IS HAWKWIND DO NOT PANIC (84)、それにバンドリリースのUNDISCLOSED FILES ADDENDUM (84)からの収録。
このアルバムのみに収録されているトラックは上記のようにCHARISMA期の4曲、RCA期の1曲となります。
ブックレットにはホークスのバイオ本の著者イアン・エイブラハムがこの期間の活動をダイジェストで紹介。
・このアルバムの国内盤「スピリット・オブ・ザ・エイジ〜アンソロジー1976-1984」のレビュー
・THE DREAM GOES ON - AN ANTHOLOGY 1985 - 1997のレビュー
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2017/11/18 update