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KING CRIMSON | IN THE WAKE OF POSEIDON | 久しぶりのクリムゾンLP盤購入

2021年6月27日

KING CRIMSON / IN THE WAKE OF POSEIDON Island LLPS 9127
KING CRIMSON / IN THE WAKE OF POSEIDON
Island Records ‎– ILPS 9127 ピンクアイランド、MAT A//1 B//1。

本国原盤にこだわるようになったきっかけは、クリムゾンでした。高校生の頃、音楽仲間の友人から本国盤の音は日本盤と全然違うよ!という話を聞き、原盤と国内盤を比べたところあまりの違いに驚きました。確か初めて試したのはリザードだったかと思います。全域で音の伸びやかさが違うし、音圧も強烈。ドラムや管楽器などが鮮烈で生き生きして、空気感も感じられ、別物と思えるほどでした。この体験が強烈だったので、原盤至上主義になってしまいました。80年代はまだクリムゾンあたりは価格も高騰していなかったので、買いやすかったですね。今にして思うと、ワーナーのクリムゾンLPはかなり酷かったですが、カリズマやバーティゴ、ユーロロックをリリースしていた日本フォノグラムはそこまでひどくなかったと思います。ワーナーはアトランティックだったので、米国経由となりマスターも孫とかだったのかも。
原盤は音がとても良いぞ!という確信を持ったので、ホークウインドについても早くから原盤収集を始めていました。特にUnited Artists期の東芝音工盤は音が良くないと感じていましたし。実際に原盤と聴き比べると当然原盤の方が全体にクリアですが、クリムゾンの差ほどではないですね。元々、各楽器の音の分離が良くないカオスな音、これは他のUAのバンドのアルバムにも共通のような感じ。カリズマ期になると日本フォノグラム盤はそこそこの音質で差はさらに縮まった感じですね。「ゾーンズ」以降はそもそも国内盤が出てませんでしたが。
今回の本題ですが、そんな思い出深い英国アイランドレコードのクリムゾンの2ndアルバムを先日入手しました。70年代のクリムゾンのアルバム、80年代に原盤を集めましたが、このIN THE WAKE OF POSEIDONとSTARLESS AND BIBLE BLACKだけ未入手でした。そのうち買えばいいか、なんて思いながら数十年。前者は全体の印象が1stに被っているので、一連の作品の中でも地味な存在のように感じていたり。後者はライブテイク集で全体にやはり地味な印象ということで、入手を先延ばししていました。STARLESSは2年くらい前に入手し、最後に残ったPOSEIDON、B面のThe Devil's Triangleなんかは他の作品にはないこの作品独自の個性ですし、これ以上高額にならないうちに入手しておこうと思い立ち、今回1万円以下で入手できる条件で探し入手。
中古LPの購入は賭けみたいなところがあって、悪い針などで聴き込まれた盤であると全体に歪んでいることもあるので、通販などでの購入は結構怖いですが、長年海外のショップや個人売買などしてきて、そのようなケースは低いと感じています。過去状態が悪かったのは10枚くらいなので、1%以下の確率という感じですが、それでも当たるとガックリです。今回は店頭で現物確認し購入、スピンドルのヒゲは多少あり、プチプチノイズはそこそこ、過度な歪みはなく針飛びもなく、標準的な中古盤の雰囲気。年代考えて水洗はしましたが、その前後で大きな差はなかったです。ジャケのテクスチャー感もいい感じ、古式ゆかしい作品ですが、良いものはいつ聴いても良いですね。


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