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もはや重鎮となったネオプログレ勢の新作
SOLSTICE/Light Up | IQ/IQ40 FORTY YEARS OF PROG NONSENSE

2023年2月17日

SOLSTICE / LIGHT UP
SOLSTICE / LIGHT UP (2022)

長年聴いているアーティストの新譜ラッシュが続いているので紹介。前作もここで紹介した英ネオプログ系、SOLSTICS(ソルスティス)。寡作なバンドでしたが、前作からわずか2年のインターバルでリリースという超画期的な速さのリリース。メンバー編成は前作から変更なく英国フォーク血統とも言える美声ソプラノを聞かせるジェス・ホランドの歌唱はさらにパワフルに、リーダーのグラスのギターをはじめ各メンバーの器楽演奏も堂に入ったもの。グラスのギターとそこに絡むバイオリンはソルスティスの個性。今作は作編曲の面でも進化が感じられ、アルバム全体を通しての統一感、構成力は、前作が散漫に感じられるほどの完成度、変拍子を巧みに使いながら流れはナチュラル、バイオリンの中心に情感たっぷりに奥行きのある世界を描いています、実に素晴らしい出来。この強度、今までの中で最高傑作だと思います。
PROG誌2023年1月発売号はSPACE RITUAL50周年特集ですが、2022年リーダーズポールも掲載されていて、そこではマリリオンを筆頭にポーキュパイン・トゥリーなどの常連に混じって、ソルスティスのジェス・ホランド女性ボーカル部門で3位、アンディ・グラスがギタリスト部門で5位と上位に食い込んでいることから英国でのソルスティスの人気の高さが分かります。
最近のライブ動画がYouTubeのバンド公式チャンネルにアップされています。コーラス隊含めた充実の演奏が見れます。

IQ40 / Forty Years of Prog Nonsense
IQ40 / FORTY YEARS OF PROG NONSENSE (2022)

デビュー40周年を記念した昨年のツアーを収録。9月のバルセロナでのステージ。プログレ一筋40年ていうタイトルもいいです。マリリオンやソルスティスと同時期のデビューでポンプ勢の一角ですが、今や重厚長大という点では孤高の存在。オールタイム・ベストというべき珠玉の名曲群を選曲。スタジオ録音と全く変わりない安定した演奏。愛すべき定番曲を次々に繰り出される至福が味わえます。Darkest Hour、Guiding Light、The Narrow Margin、Headlongなどに混じって、ポール・メネル期のNo Love Lostをニコルズが歌ってるの感慨深いです。この2つのバンドも日本ではほとんど知られていないのが残念です。


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