ホークウィンド・デイズ・コラム
2024年12月14日
今年の夏にリリースされた5thアルバム。スタジオ録音前作『デイ・アンド・エイジ』の続編として新規のコンセプトに基づく2枚組大作。前作では各ソロパートを強調するよりもバンドアンサンブルを構築することに力点を置いたそうですが、今作ではキーボードを引き倒しているダイナミックな仕上がり。それに加えてデビューアルバムを意識したというジェム・ゴドフリーのコメントがあり、あの独特の儚いニュアンスが随所に見られ、私的にはかなり嬉しい作品となっています。前ライブアルバム『アイランド・ライヴ』の直販予約特典ボーナスシングルに収録されていた「Strange World」デモの完成版も収録されています。
メンバーはゴドフリー、ジョン・ミッチェル(アリーナ、イット・バイツ兼務)、ネイサン・キング(レベル42兼務)にドラムのクレイグ・ブランデルが正式復帰。テクニシャン揃いの鉄壁アンサンブルは、目まぐるしく変わるアレンジ、ひねたリフを難なくこなす速弾きインタープレイの応酬の激しい演奏や、リリカルでロマンティックなパートも素晴らしい。特にアルバム後半のクライマックス15分に渡る「ライフ・イン・ザ・ワイヤーズ Part2」はバンドを象徴するようなナンバー、このバンド特有の演奏が堪能できます。終盤に向けて動と静を繰り返しながら盛り上げていく曲で、アコピ、エレピ、オルガン、デジタルリックなシンセを駆使し突っ走り、感動的な最終曲につなげていきます。
プロデュースはいつも通りゴドフリー自身。
メジャーレーベルから国内盤が出てるし、そろそろ日本に呼んでもいいですよね。
2024/12/15 update