ホークウィンド・デイズ・コラム
2021年5月21日
英国の現在活動中プログレバンドの中でも最高レベルに位置するバンド。5年振りの新作、期待を裏切らない出来です。もともとジェム・ゴドフレイやジョン・ミッチェルのメロディアスなセンスを生かしたポッププログレの面とハードプログレがバランスした曲作りとそれを様々なアレンジと卓越した演奏力で表現するという姿勢は変わらず。ドラムのクレイグ・ブランデルが脱退し、レギュラーメンバーとしてのドラマーが不在のため、パット・マステロットをはじめ3人のドラマーがゲストで叩いています。
出だし、可愛らしい子どもの声で、「腰掛けてリラックして、そして楽しんでください。このクソ野郎」ってかなり挑発的なオープニング。主題はこの混迷とする社会に生きる人々への警鐘とポジティブな生き方へ導く力強さが漲っています。
今まで以上にアンサンブルを重視した曲作りにウエイトを置いていると思います。各曲のアレンジはソロプレイを誇示するような曲調よりバンド一体感での表現を重視している感じです。重厚な中に繊細さがちりばめられている耳触りの良いサウンドですが、内容は先ほどのテーマを伝える重いもので、現代のプログレです。
2021/5/21 update