NIK TURNER'S SPHYNX XINTODAY
CHARISMA CDS 4011 (1978)
ニック初のソロ・プロジェクトとして制作されたこのアルバムは、そのタイトルにあるように、エジプトの古書にインスパイアされました。UK原盤にはブックレットが付属、コンセプト、各曲の解説が書かれていました。76年のクリスマス・イヴにギザのピラミッドの上でフルートを吹き、神秘的な経験をしたというエピソードなども書かれています。
ニックはボーカル、フルートをメインにサックスもプレイ。一部フルートは実際にギザのピラミッドの中で演奏し、それをレコーディングしたそうです。プロデュースはS.ヒレッジが担当し、GONG のメンバーが全面サポート。ヒレッジはギター、ベースはマイク・ヒュレット、ボーカルとシンセでミケット・ジラウディ、T.ブレイクもシンセで参加。パーカッションでモーリス・パート、アラン・パウエルも参加。
全体的に深いエコーのかかったフルートのインプロをベースに、呪文のようなボーカルが唱えられ、バックミュージシャンがゴング風サイケな音空間を演出しています。
この後ICUを結成しパンクよりの音に接近していきますが、この作品で聴かれる音はスペイシーかつ静謐な感覚で満たされており、ホークス在籍時の激しいイメージはありません。
左がブックレット。ジャケ同様、スクリプトを象徴的に組み合わせたデザインですが、制作者名がクレジットされていません。下は中身の一部。