2000.11.05. Upload.
"FAMILY TREE"
2000
CD：HAWKWIND RECORDS - VOICEPRINT/HAWKVP13CD
1.Nile - The Paradogs
2.Noctis Labyrinthus - The Paradogs
3.Jetstream - The Paradogs
4.Squall - The Little Big Men
5.Tuff On De Street - Ron Tree & Vital Chi
6.Another Day - Liz Gizzad
7.Tripping Shipping - Ron Tree
8.The Auctioneer - Dave Brock
9.Space Show Biz - Dave Brock
10.Voice Inside My Head - Dave Brock
11.Moonbeams On Mars - Dave Brock
12.Only Time Will Tell - Brock / Davy / Chadwick
13.Motorway City - Brock (performed by Hawkwind '79)
2000 年、Voiceprint からリリ〜スされたアルバム。現在のホ〜クスのメンバ〜によるソロマテリアルや別プロジェクト等のコンピレ〜ションといった内容で、ケ〜ス裏にも ｢ "The Family Tree" being a collection of solo works, as performed by the Starship Hawkwind ｣ という文章が印刷されています。ほとんどの曲が新録の未発表音源ですが、そういう性格のアルバムですので ｢ホ〜クスの新譜｣ というワケではありませんね。
本アルバムの分類はコンピレ〜ションアルバムとさせて頂きましたが、いわゆる ｢ベスト物｣ の様な既発音源を収録したコンピとは違って本アルバムのみの収録曲ばかりですので、クロスチェックはしておりません･･･っつうかやりようが無いですね。では、曲のクレジットごとに分けてレビュゥしていきましょう。
The Paradogs
1.Nile
2.Noctis Labyrinthus
3.Jetstream
ギタリストのジェリ〜･リチャ〜ズと、Alf Hardy なる正体不明な人物によるユニット。1.｢Nile｣ はハ〜ドな打ち込みリズムのギタ〜インスト。とはいえ決してバリバリ弾きまくってるワケではありませんが。半音足りないメインリフはホ〜クス仕込みか？ 続いてスペイシィなイントロで始まる 2.｢Noctis Labyrinthus｣ は一転して静謐な世界。ギタ〜入ってませんケド、リチャ〜ズってクレジットに "Keyboards Programming" とか "CuBase Sequencing" とかって書かれてるコトもありますのでココでは鍵盤や打ち込みをやってるんですね、きっと。現代っ子だなぁ。ルックスはカ〜マイン･アピス似でオッサン臭いですが。3.｢Jetstream｣ は再びリズムが強調されたインストです。女性ヴォ〜カル (ヴォイス？) も入りますが、この声の主が Alf Hardy ってヒトなんでしょうか。この曲は再びギタ〜入りで、リチャ〜ズのトレ〜ドマ〜ク (？) の青メタ＆メイプル指板のストラトのブライトなサウンドが･･･ってそういうコト言ってもしょ〜がないんだな、きっと。
The Little Big Men
4.Squall
ドラマ〜のチャドウィックと、Steve Bemand なる正体不明の人物によるユニット。腰の据わったリズムのイントロで始まり、打ち込みも交えたハイテンションなワンコ〜ドのインプロに突入。電子音もバリバリでヒジョ〜にカッコいいです。｢Quark, Strangeness And Charm E.P.｣ (3) に収録された ｢Black Sun｣ にも通じるものがありますね。実は ｢Black Sun｣ もチャドウィックに拠る部分が大だったのでは？ ･･･などと思っていると後半は打って変わってやや南国情緒 (？) も感じさせるのほほんとしたインストに変身。結構落差激しいですね。まぁ相変わらず電子音はバリバリですケド。前半共々ギタ〜入りですが、このギタリストが Steve Bemand ってヒトなんでしょうか。ト〜タルで 11 分以上と、かなり長々と演ってます。
Ron Tree & Vital Chi
5.Tuff On De Street
ベ〜ス＆ヴォ〜カルのトゥリ〜と、Vital Chi なる正体不明の人物によるユニット (コレばっかですが) 。二人して (なのかな？) なんか喋った後でノイズ･ガ〜、たった 1 分 2 秒でオシマイ。な〜んじゃこりゃ。喋ってる内容が聴き取れりゃイミも解るんでしょうケド･･･ ワタシにゃムリです (涙) 。
Liz Gizzad
6.Another Day
5.｢Tuff On De Street｣ のノイズ･ガ〜、からそのままこの曲に突入。メタリックで重心の低いリズムにヴォイスや SE 、ノイズが絡むインスト。結構破壊力ありますね。･･･それにしても一体誰なんでしょう、このヒト (？) 。個人名ともユニット名ともとれる上記の名前の他は一切ノ〜クレジットです。｢In Your Area｣ などに参加していた黒人シンガ〜のキャプテン･リズってヒトもいますが、スペルは "Rizz" ですし･･･ 。これまたシ〜ムレスで次の曲に突入しますので、実はトゥリ〜絡みのプロジェクト名なのかも。
Ron Tree
7.Tripping Shipping
っつうワケでいきなりこの曲に切り替わります。四つ打ち (？) の電気臭いキックにノイズ、SE 、ヴォイスが絡む曲。トゥリ〜のソロってコトになってますが、以外とこのテのノイズ･ガ〜系 (なんじゃそりゃ) が好きなんでしょうか、トゥリ〜って。ホ〜クス加入当初はもっぱらカルヴァ〜トのコピ〜モデルみたいでしたケド。
Dave Brock
8.The Auctioneer
9.Space Show Biz
10.Voice Inside My Head
11.Moonbeams On Mars
ここからしばらくはいよいよお待ちかねの (？) ブロック様のソロ。"All Instruments" とのことです。8.｢The Auctioneer｣ はハンマ〜ビ〜トの上で繰り広げられるワンコ〜ドのインスト。ブロック様お得意の、というか 10 年一日というか、すっかりお馴染みの世界です。しかし曲の途中に入るオルガンの音、コレも相変わらずですね。よっぽど気に入ってるのか音色に無頓着なのか･･･っつうかそろそろ新しいシンセ買ったらどうっすか？ まぁそんなトコもブロック様らしいですが。9.｢Space Show Biz｣ はスペイシィなキ〜ボ〜ドをバックに通信ヴォイス (好きだなぁ、コレも) 、ブロック様のナレ〜ションが入る 30 秒足らずの小曲。10.｢Voice Inside My Head｣ は ｢The Chronicle Of The Black Sword｣ のボ〜ナストラックに似た (または同じ) タイトルの曲が収録されていますが全くの別モノ。淡々としたリズムにブロック様のワウをかけたカッティングギタ〜とこれも単調なイコライズド･ヴォ〜カルが乗る曲です。なんかブロック様のワウギタ〜カッティングって久々に聴くような気が･･･ 。以上 3 曲はぶっ通しですが、ココで一旦フェ〜ドアウト。フェ〜ドインで始まる 11.｢Moonbeams On Mars｣ はギタ〜レスで打ち込みとキ〜ボ〜ド主体のワンコ〜ドのインスト。｢It Is The Business Of The Future To Be Dangerous｣ の前半の雰囲気に近いですね。っつうかお馴染みの世界なのか、コレも。
Brock / Davy / Chadwick
12.Only Time Will Tell
ちょっと前のホ〜クスやんけ〜！ というメンツですね、コリャ。これでホ〜クスを名乗れない辺り、このトリオ時代ももう昔のハナシなのか、と思わずにはいられません。タイトルもそれなりに意味深 (？) ですね。だからってワケではないんでしょうケド、そのトリオ編成でのライブアルバム ｢The Business Trip｣ のアナログ盤のみに収録されていた (←鬼！) "Terra Mystica" という曲に似たインストです･･･っておい！ 同じじゃねぇかコラ！ あ、それでこのメンツなのか。･･･えぇと、フェ〜ドインで始まりフェ〜ドアウトで終わる上にドコを切ってもキンタロ〜アメ的なワンコ〜ドの曲ですので解りにくいのですが、この曲がト〜タル 5 分 45 秒程度で "Terra Mystica" はト〜タル 7 分 50 秒程度、そしてこの曲の 1 分 20 秒辺りから "Terra Mystica" がオ〜バ〜ラップしている、ってカンジです。つまりこの曲は後半がカットされており、一方 "Terra Mistica" の方は前半がカットされている、と。本アルバムへの収録がネタの使い回しなのかレア音源のサ〜ビスなのか解りませんが、ど〜せならフル収録して欲しかったですね。CD の収録可能時間もあと 14 分程度残ってるコトですし。
Brock (performed by Hawkwind '79)
13.Motorway City
コレはまた意外というか懐かしい曲を･･･ 。クレジットからすると '79 年のホ〜クスの演奏にブロック様が手を加えた、ってコトでしょうか。確かにこのドラムのヤケクソなオカズは当時のドラマ〜、サイモン･キングのおハコ (っつうかコレしかできない) ですね。曲の途中からフェ〜ドインし、エンディングもフェ〜ドアウトなので判断しにくいのですが、演奏も音質もかなりラフでひょっとしてライブテイクかも。それにしてもブロック様、一体ドコにどう手を加えたんでしょうか。ギタ〜も唄もシンセも最近オ〜バ〜ダブしたにしちゃ妙に日向臭いカセットテレコ音質なんですが･･･ 狙ってこの音質にしたんだとしたらスゴいな (ないない) 。唄とか弾いてるフレ〜ズとかは昔も今もな〜んも変わってないんでそのまんまでオッケ〜なんですケドね (ってコリャ失礼か？) 。
純然たる新譜、というワケではありませんが、ファンならば迷わず GET！ なアルバムではないでしょうか。収録曲もほぼ未発表音源ばかりですし。コレまでの経験からすると国内ではこれら Voiceprint モンは一度買い逃すと再入荷状況がよろしくないみたいですので、見かけたら速攻で GET しておくコトをおススメ致します。まぁ Voiceprint で直接オ〜ダ〜、っつうテもありますが。
インナ〜シ〜トは 8 ペ〜ジのブックレット。ジャケ画は今は亡きドイツのシンフォニックバンド、ノ〜ヴァリスの 3rd "Sommerabend" と全く同じイラストを採用。しかしなんでまた･･･っつうか誰か気が付かなかったのか？ そのスジ (？) じゃ結構ポピュラ〜だと思うんですケド･･･ 。ブックレットの内容は収録曲のクレジット (あまり詳しくありませんが) や最近のグル〜プショット、世界各国のファンクラブのアドレス (メ〜ルアドレスではなくて地理的なアドレスですが) などです。
ブックレットの最終ペ〜ジには ｢Glastonbury 1990｣ のレビュゥの最後でも触れた、Voiceprint のホ〜クスアイテムのリリ〜ス情報とフリ〜 CD の応募券及び台紙が折り込みで付けられています。これは ｢Glastonbury 1990｣ の奴と全く同じで、EMI の横ヤリで発売がキャンセルされた ｢Greasy Truckers｣ とか、グリフィンの ｢Thrilling Hawkwind Adventures｣ に先を越されたためか (？) 発売がキャンセルされた ｢Atomhenge '76｣ っていうカルヴァ〜ト時代のライブ盤も未だにリストアップされていますね。ひょっとしてまだリリ〜スする気があるのかな･･･なわきゃ無いか。単なる手抜きでしょう、きっと。
そういえば ｢Glastonbury 1990｣ のレビュゥを UP したのって丁度ぴったり一年前だったんですね。あの時はこのリリ〜ス情報 (全 10 枚以上) を見てビビりまくったんですが、フタを開けてみれば一年経ってもリリ〜スされたのは ｢Complete '79｣ 、｢Choose Your Masques - Live '82｣ と本アルバムのたった 3 枚だけ、っつうヒサンな状態。ナゼか突然 ｢In Your Area｣ がシリ〜ズ連番で再発されるなんていうワケの解らない現象もありましたが、こりゃ〜ひょっとして企画倒れか、と半分諦めておりました。しかし！ ココに来て朗報！ HAWKWIND DAZE 管理人 様 が今年 10 月 21 日に行われたホ〜クスの結成 30 周年リユニオンコンサ〜トの会場 (英国) で、WEIRD TAPES の 101〜107 の CD を確認されたそうです！ 本アルバムと一緒に並んでいたそうで、国内入荷も間近なのでは？ とのこと。そっか〜遂に出たか〜、しかしなぁ、よりによって一挙リリ〜スとは･･･ 。おまけにあと何枚か正体不明な CD もあったそうで、コリャ朗報っつ〜かヂゴクっつ〜か、購入するのがエラいコトですね。上でも述べましたが国内への入荷状況がアレですので、一気に全アイテム買ってしまわないとヤバそうですし･･･ 。とにかくファンの方は気合入れて (？) 入荷を待ちましょう。
それにしてもホ〜クス様、今世紀中にホ〜クス名義の新譜リリ〜スってのはやっぱ絶望ですか？ '97 年の ｢Distant Horizons｣ 以来まっとうな (？) 新譜を出して無いんですが。'98 年の ｢In Your Area｣ ってのもありましたが、アリャ ｢Zones｣ や ｢Out & Intake｣ みたいなモンですし･･･ 。上述のリユニオンのライブ盤で今世紀をシメる、ってのもまぁアリかとは思いますが (いや、コレは間に合わないかな･･･) 、できれば完全ニュ〜マテリアルの新譜でビシッ！ と締めくくって欲しいモンです。お願い！ ･･･ってリユニオンライブ盤以上に不可能か、今からじゃ。
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