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1999.07.07. Upload.

"IT IS THE BUSINESS
OF THE FUTURE
TO BE DANGEROUS"
1993

hawkwind

CD:GRIFFIN MUSIC/GCDHA 161-2

1.It Is The Business Of The Future To Be Dangerous
2.Space Is Their (Palestine)
3.Tibet Is Not China (Part 1)
4.Tibet Is Not China (Part 2)
5.Let Barking Dogs Lie / 6.Wave Upon Wave
7.Letting In The Past / 8.The Camera That Could Lie
9.3 Or 4 Erections In The Course Of A Night
10.Techno Tropic Zone Exists
11.Gimme Shelter / 12.Avante

Line-Up



先日ようやく入手致しました。以前のレビュゥではHAWKWIND DAZE 管理人 様小川様に大変お世話になっていたのですが、お二人の了解を得た上で心機一転リニュ〜アルさせて頂きました。尚、クドくなるので今後はいちいち述べませんが、この様にワタシ自身が後から入手したものについてはその都度レビュゥをリニュ〜アルさせて頂きますのでご了承下さいませ。まぁ、中にはリミックスアルバム 「Ritual Of The Solstice」 みたいに入手したはいいもののちょっとツラくて書きたくないのもありますが、そういう時は臨機応変に柔軟な対応をするというコトで・・・要するに書かないってことですけど・・・ (オイ!)。

前作 「Electric Tepee」 に続くトリオ編成第 2 弾です。本場 (?) U.K. では '93 年のリリ〜スですが、本 GRIFFIN 盤 (U.S. / カナダ) は 1 年後の '94 年リリ〜ス。かなりエレクトロニクス色が濃く、まるで 11 年後の 「Church Of Hawkwind」 といった感じですね。そういえば本アルバムがリリ〜スされた頃、ちょうどその 「Church Of Hawkwind」 も CD 化されており、そこには本アルバムと同じメンツでの新曲も含まれていました。また、本アルバムの 7.「Letting In The Past」 はやはり 「Church Of 〜」 に収録の 「Looking In The Future」 のセルフカバ〜ですし、いろんな面で関わりがありますね、「Church Of 〜」 とは。まぁ、「Church Of 〜」 追加曲の録音セッションのアウトテイク、なんてことは申しませんが・・・。

アルバムタイトル曲でもある1.「It Is The Business Of The Future To Be Dangerous」 はワンコ〜ドの重々しいインスト曲。ギタ〜もベ〜スも入っていません。チャドウィックのドラムにシンセの重低音、フェイザ〜をかけたクワイアが流れ、そこに様々な電子音、SE 、ヴォイスなどが絡みます。ブロック様もディヴィもキ〜ボ〜ドいじってたんでしょう。ほとんどの音はデジタル臭いんですが、4'15" 辺りから明らかに SYNTHI-A と思われるビチビチノイズも入っています。他のシンセは軒並みデジタル化しても、コイツだけは捨てられないのね、ブロック様。今後も大切にしてやって下さいませ。2.「Space Is Their (Palestine)」 はブロック様単独クレジットのこれまたワンコ〜ドのインスト。ブロック様独りでやったのか、この曲に至ってはドラムすら入ってないです。シンセベ〜スのシ〜ケンスにストリングスシンセのリフや SE 、電子音が絡む曲。延々と 12 分近くもやってます。タイトルが物語る様にメインリフは中東っぽいのですが、このリフ、後にライブアルバム 「Love In Space」 や E.P. 「Decide Your Future E.P.」 に収録の 「Assasins」 でも登場します。というかほとんど同じ曲ですが。ちなみに 「Assasins」 のオリジナルは 「Quark; Strangeness And Charm」 に収録の 「Hassan I Sahba」 、そう、あの 「ハッシッシ」 ですね。

3.「Tibet Is Not China (Part 1)」 はディヴィ単独クレジットのこれまたインスト。シンセパッド (このコトバだけは使いたくなかった・・・) と単純なパ〜カッションにチベットの寺院の集団祈祷 (?) や様々な SE が絡む曲。HAWKWIND DAZE 管理人 様のレビュゥにもありましたが、この曲を含め本アルバムの収録曲のタイトル、どことなく社会性を帯びてますね。ちなみに後年の 「Alien 4」「Area S4」「Love In Space」「Ritual Of The Solstice」 などのジャケットには 「Tibet Support Group」 なるロゴが印刷されているのですが、チベット支援活動 (?) とかに 1 枚噛んでいたのでしょうか。意外とそういうマジメな面もあるんですよね、ホ〜クスって。・・・って 「意外と」 は余計か。続く 4.「Tibet Is Not China (Part 2)」 、ああようやくギタ〜が出てきた。ディヴィも本アルバムでは初めてエレキベ〜スを弾いてます。とはいえこれまたほとんどワンコ〜ドのインプロですけども。ブレイク部がカッコいいなぁ。やっぱバンド演奏はいいですね。打ち込みより何百倍も。集団祈祷の SE はこの曲の最後まで引っ張ってます。

5.「Let Barking Dogs Lie」 、ああまた重々しいインスト。今回ちょっとこの路線で引っ張り過ぎなのでは?早く唄聴かせてよ、ホ〜クス様。この曲、タイトル通り犬の吼え声の SE 入り。ちなみに本アルバムには 「Barking Dog Studio」 (何処?) で録音された、とのクレジットがありますが、関係あるのかな。時折入るブロック様のギタ〜ソロがいい感じですね。相変わらず十年一日のフレ〜ズですが。6.「Wave Upon Wave」 はディヴィ単独クレジットのスペイシィなインスト。ディヴィの担当楽器のクレジットに 「wave sequensing」 とありますが、多分コルグのデジタルシンセ、「Wavestation」 のことでしょう。様々な波形をクロスフェ〜ドして音作りをするシンセとのことです。タイトルから想像するに、その 「Wavestation」 を使ってるのだと思いますが、ワタシゃそんなもんいじったことが無いので真偽の程は不明です。ちなみにディヴィ、このシンセがいたくお気に入りの様で、3 台も所有しているとのことです。・・・え?ワタシですか?いや〜買いませんって。いくらホ〜クスファンとはいえアナログシンセならいざ知らずコイツはデジタルシンセですし、それにウチにゃもう置き場も無いですし・・・(自信無)。

前曲の余韻を破っていきなりのタム回しで始まる7.「Letting In The Past」 、ここでようやくヴォ〜カルが登場。あ〜長かった。冒頭でも述べた通り、「Church Of Hawkwind」 収録曲のセルフカヴァ〜です。オリジナルでは A メロ (?) がほとんど語りっぽかったんですが、こちらは単純ながらメロも付いてブロック様の諸行無常ヴォ〜カルが炸裂。ん〜ウレシイ。間奏部分のディヴィのベ〜スもレミ〜様顔負けのブリブリさでナイス。ワウを使ったブロック様のソロもイカれてていいですね。リズムがシャッフル系に変更されてますけど、次曲への伏線か?続けて演奏されるその 8.「The Camera That Could Lie」 、すでに色々な所で申し上げておりますが、全てのホ〜クスファンを恐怖のドン底に突き落とした (ワタシだけですか?) 、レゲェです。しかもリズムを導入した、とかいう程度の次元ではなく、かなりマジでやっています。電子音とかは相変わらず盛大に入っていますが、モノホンのダブのレコ〜ドなんかにも電子音は結構入っていますので、ほとんどそのまんま、ですね。参考文献 1.の '92 年のブロック様のインタビュゥの 「無人島に持っていくとしたらどんなレコ〜ドですか?」 という質問に、「・・・と何枚かのレゲェのアルバム・・・」 と答えてたりしますので、当時相当ハマってたんですね。あ。現時点での最新作 「In Your Area」 でもタイトルこそ違え (2.「Hawkwind In Your Area」)、なんと黒人シンガ〜 (!) まで加入させてやってるので、未だにハマってるのかな。ドラムはチャドウィックが嫌がったのか (?) 打ち込みの様子。ワタシゃ後に長年勤めてきたディヴィがホ〜クス辞めちゃったのもライブでこの曲をやるのがイヤだったせいだと邪推してるんですけど・・・。悪くは無いんですが、やっぱ似合わん・・・。

9.「3 Or 4 Erections In The Course Of A Night」 は 8.「The Camera That Could Lie」 からフェ〜ドイン / フェ〜ドアウトで入ってくる短いインスト。結構スペイシィで前曲と比べていきなり落差激しいです。女性とおぼしきヴォイスと馬の鳴き声が入っていて、何か重要な意味合いを持ってる様ですが聞き取れません。ひょっとしてネタはジャンヌ・ダルクか?あ。いい加減なコト書くのは止めよう。続く 10.「Techno Tropic Zone Exists」 、タイトルに面食らいますが、いわゆるテクノではないです。バンド演奏のワンコ〜ドの反復にブロック様のナレ〜ションやちょっとした唄 (タイトルを連呼) が入る曲。ん〜まぁいくらかインダストリアルっぽいですか、ワタシゃあまりその方面には明るくないのでいい加減な感想ですけど。続く 11.「Gimme Shelter」 は言わずと知れた (知れてんのかな、ホ〜クスファンに・・・) スト〜ンズナンバ〜です。小川様からの情報によると、チャリティシングル 「Gimme Shelter Rock」 収録のバ〜ジョンからサマンサ・フォックス (!) のヴォ〜カルを抜いたものとのこと。このシングル CD 、先日その小川様よりとあるブツと交換で頂戴致しました。ありがとうございます。聴き比べてみると本アルバムのバ〜ジョンはいくらかイントロなどの尺も詰めてるみたいですね。尚、 10.「Techno Tropic Zone Exists」 と 11.「Gimme Shelter」 の 2 曲は、CASTLE 盤の 「Live Chronicles」 のボ〜ナストラック盤にも収録されています。そしてアルバムを締めくくる 12.「Avante」 は混沌としたインスト曲。タイトルはアヴァンギャルドの意か?スペイシィに始まり、途中チャドウィックのタム回しでリズミックになり、再びスペイシィなインプロで終了。締めくくりとしてはちょっと物足りないという気もしますが、まぁ腹八分目ってコトで。

本 GRIFFIN 盤のスリ〜ブは 10 ペ〜ジのブックレットになっておりまして、当時 (もうこんな言い方しなきゃならんのか・・・) のライブステ〜ジの様子などが印刷されています。相変わらず火吹き芸人とか使ってますね〜。ステ〜ジ中央奥にチャドウィックのドラムキット、左にディヴィのキ〜ボ〜ドブ〜ス、右にブロック様のキ〜ボ〜ドブ〜スという配置になっています。そして最後の 2 ペ〜ジにメンバ〜の写真が載っているのですが、先にも述べた SYNTHI-A がやたら写ってます。ちなみにパッチはオシレ〜タ〜 1 / 2 に対してオシレ〜タ〜 3 とジョイスティックの水平方向のモジュレ〜ションをかけています。オシレ〜タ〜直の音とフィルタ〜出力をアウトプットにつないでいるみたいですが、フィルタ〜にはオシレ〜タ〜をつないでないみたいなのでフィルタ〜はセルフオシレ〜ションでもさせてるのかな。その他にも参考文献 1.にも写真が載っていた 「The Warrior's Axe」 なるギタ〜 (「Warrior On The Edge Of Time」 のジャケットのイラストをペイントしたエレキ) を持ってバンザイしているブロック様とか、「死ね死ね団」 (知ってますか?) 風のメイクをして鼻の穴にラジオのアンテナ突っ込んでスッとぼけているディヴィ、「あしゅら男爵」 (知ってますか?) 風のメイクをしたチャドウィックなんかも写っていて楽しいです。ブロック様の右手の人差し指が 「The Warrior's Axe」 のネックの上に置かれてますけど、ライトハンド奏法?・・・ってそんなワケないですね。ところでこの写真のディヴィさん、せんだみつお様に似てると思うんですが・・・あ。関係無いですね、スミマセン。

実物でも小さくて 解りにくいのですが、ジャケ写のイラストの右下に 「Hawkwind」 のジャケットに登場していたワニ (?) らしきものがが再登場しています。なんで今頃・・・。さらに左下には裸族とそのイグル〜 (?) らしきものも描いてありますが、これってチベット族なのか?チベットってそんなに暑かったっけ。ヒマラヤ山脈の麓だったと思うんですけど。いくら中東の国で暑そうとはいえまさかパレスチナに裸族がいるとは思えないんですが・・・。そして真ん中の剣を持った赤い人物は不動明王か?そんなわきゃないか。

次作はこのトリオ編成でのなんとライブ盤、'94 年リリ〜スの 「The Business Trip」 です。RUSH (カナダのバカテクプログレバンドです) じゃあるまいし、おいおいアンタらトリオでホントにライブ大丈夫なのか?とは思うんですがそこはそれ、まぁ機材も進歩してるんで・・・。乞うご期待!



昔のは こちら をどうぞ。


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