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1999.07.07. Upload.

"ALIEN 4"
1995

alien 4

CD:EMERGENCY BROADCAST/EBSSCD 118

1.Abducted / 2.Alien (I Am)
3.Reject Your Human Touch
4.Blue Skin / 5.Beam Me Up
6.Vega / 7.Xenomorph
8.Journey / 9.Sputnik Stan
10.Kapal / 11.Festivals
12.Death Trap / 13.Wastelands
14.Are You Losing Your Mind ?

Line-Up



"Psychederic Warriors" 名義の企画もんアルバム 「White Zone - Psychedelic Warriors」 を挟んで '95 年にリリ〜スされた正真正銘ホ〜クス名義のスタジオアルバムです。エイリアンにさらわれて改造されてしまった男の物語をネタにしたト〜タルコンセプトアルバム。このネタは次作であるコンセプトライブアルバム 「Love In Space」 でも大々的に取り上げられています。本アルバムからヴォ〜カリストとして新人のロン・トゥリ〜が参加しています。このヒト、割とカルヴァ〜トっぽい扱いというか役所というか存在ですね。尚、'97 年の 「Distant Horizons」 からギタリストとして正式加入するジェリ〜・リチャ〜ズも本アルバムの 12.「Death Trap」 にリ〜ドギタ〜で参加、とクレジットにあります。

前作は企画もんアルバム 「White Zone - Psychedelic Warriors」 、前々作はライブの 「The Business Trip」 でしたのでその前のスタジオアルバム、 「It Is The Business Of The Future To Be Dangerous」 と比較させて頂きますと、随分とロックバンド的要素が戻ってきていますね。ん〜安心。おまけにネタがネタだけに、スペイシィさも満点でウレシイ限り。アルバム全編に渡りダイナミックなバンド演奏に加えてリバ〜ブや電子音もビンビンです。やっぱこうでなくっちゃ、ホ〜クスは。唯一残念 (?) といえばロン・トゥリ〜の参加でブロック様の唄の出番が少なくなった、ってコト位でしょうか。

オ〜プニングを飾る 1.「Abducted」 は新加入のトゥリ〜がヴォ〜カル (語りですが) を取ります。どうやらこの曲で主人公がエイリアンに改造されてしまう様子。しかしトゥリ〜って、存在もさることながら声もカルヴァ〜トっぽいというか、結構シアトリカルな唄い方しますね。この曲は語りですけど。続けて演奏される 2.「Alien (I Am)」 はこれまたトゥリ〜の語り (声の変調あり) に続いてブロック様の諸行無常ヴォ〜カルが炸裂するカッコいい曲です。A メロで唄メロとユニゾンで入るギタ〜リフがイナタくて◎。このリフ、弾いてて気持ちいいですね。思わずコピ〜してしまいました。中間部ではブロック様の語りも入ります。ギタ〜の音が身もフタも無いというハナシもありますが、ここまでやってくれりゃ完全復調といっていいでしょう。別に 「It Is The Business Of The Future To Be Dangerous」 が不調だと言っているワケではありませんけど、ちょっと毛色が違うというか地味だったので。エンディングには再びトゥリ〜の語りが入ります。ムチャクチャ変調されていてホントにトゥリ〜なのかは定かではありませんが、喋り方が似てるので間違い無いでしょう。さらに続けて演奏される 3.「Reject Your Human Touch」 はコ〜ドもそのまま引きずったワンコ〜ドの短いインスト曲。しかし、専任のキ〜ボ〜ディストがいない割にゃ音、ブ厚いですね。まぁスタジオアルバムなのでいか様にもなるんでしょうけど。あんまりやり過ぎるとライブがキツいぞ、きっと。

フェ〜ドアウト / フェ〜ドインで始まる 4.「Blue Skin」 はチャドウィックの重心の低いドラムが印象的なインストにトゥリ〜の語りが絡みます。ん〜ブロック様出番少ないなぁ。コンセプトアルバムだからしょうがないか。・・・と思ってると途中ちょろっとブロック様も語りを入れてくれます。5.「Beam Me Up」 はトゥリ〜の単独クレジットのヴォ〜カルナンバ〜。導入部が結構泣き泣きで好感度大。途中から威勢良くなりますけど。しかしトゥリ〜って声にエフェクトかけまくりですね。あ。コンセプトがエイリアンだからか。一旦沈静化&スペイシィになったと思ったらディヴィのブリブリベ〜スリフで再び盛り返します。アタマとは全く別の曲になってますが。続くディヴィ単独クレジットの 6.「Vega」 はキ〜ボ〜ドのみのスペイシ〜なインスト。コルグの 「Wavestation」 使いまくりか?ほとんどの音、デジタルっぽいし。余談ですが 「Vega」 って琴座の一等星ですね。日本じゃ別名織姫星とも言います。あ、今日は七夕なんでつい・・・スミマセン。アルバムはここで一息、という感じ。

さて、中半戦スタ〜ト (?) です。7.「Xenomorph」 はディヴィ / トゥリ〜によるヴォ〜カルナンバ〜。唄の部分はなんとなく 2.「Alien (I Am)」 のパクりだという気もしますが・・・同じアルバム内でパクり合ってどうすんねん!あ。インスパイアされた、って言うのか、そういう場合。コトバって便利ですね。まぁそうは言っても元々ホ〜クスの曲って似たパタ〜ン多いし、いいか。なんか凄く失礼なコト言ってる様な気もしますケド。8.「Journey」 はブロック様単独クレジットのインスト曲。スロ〜テンポでドスが効いてますね。シンセの上昇音がこれでもか!って感じで入ってます。あれ?コレってギタ〜のスライドか。もう、エフェクトかけまくりでギタ〜だか何だか解らないじゃありませんか、ブロック様。9.「Sputnik Stan」 はディヴィ単独クレジットのヴォ〜カル曲。初めてディヴィがヴォ〜カルを取ります。人工衛星のクズを集めて転売して稼いでいる業者の唄らしいです。なんとなく全体のコンセプトからは浮いてる様な気もしますが。中間部はスペイシィなインストになります。しかしなんかこのアルバム、バンドっぽさを取り戻してる割にゃ作曲の分業化が進んでますけど、大丈夫か? 10.「Kapal」 はそんな心配をよそに、トゥリ〜以外の 3 人の合作。インストです。ん〜分業化もそうだけど、インスト多いですね〜今回は。とはいえ曲としてのクオリティはまずまずで厭きさせませんけど。続く 11.「Festivals」 には "Brock / Tait" ってクレジットがありますが、HAWKWIND DAZE 管理人 様より頂いた情報によりますとこの "Tait" さん、フルネ〜ムを Kris Tait といい、なんと '85 年の 「The Chronicle Of The Black Sword」 ツア〜を収めたライブビデオ 「THE CHRONICLE OF THE BLACK SWORD」 にザロジニア (「The Chronicle Of The Black Sword」 の物語の登場人物で曲名にもなってます) 役のダンサ〜 (女性です) としてクレジットされているとか。このヒト次々作の 「Distant Horizons」 にも Thanks to 〜とクレジットされていますが、付き合い長いですね〜。ともあれ曲はいかにもホ〜クス節、って感じです。A メロはほとんど語りに近いんですが、サビの最後でヴォ〜カルが諸行無常になってくれてウレシイです。アルバムはここでまたまた一区切り。

ここからは一気にエンディングになだれ込みます。電子音に導かれて始まる 12.「Death Trap」 、オリジナルは 「P.X.R. 5」 の一発目。ヴォ〜カルはやっぱりね、って感じのトゥリ〜が取ってます。オリジナルよりスペイシィさが増していていいですね〜。トゥリ〜は今後もライブとかで旧カルヴァ〜トヴォ〜カルナンバ〜を一手に引き受けていく事になります。まぁ、声も唄い方も似てるので妥当な線ですか。その為に加入させた、といったら言い過ぎ、というか失礼ですね。冒頭にも述べた通り、リ〜ドギタ〜はジェリ〜・リチャ〜ズ。でもこの位のギタ〜ソロならブロック様でも・・・。続く 13.「Wastelands」 は 「The Xenon Codex」 に収録の 「Wastelands Of Sleep」 のセルフカヴァ〜ととのことですが、わざわざカヴァ〜という形にしなくてもよかったのでは?。曲調変わってるし、インストになってるし・・・(「The Xenon Codex」 ではちょっとだけ唄入り) 。ちなみにこの曲、その 「The Xenon Codex」 と同じ '88 年リリ〜スのブロック様のソロアルバム、「The Agents of Chaos」 にも同タイトルの曲が収録されています。聴いた事が無いので解らないのですが、そっちはこのアルバムのバ〜ジョンに近いのかな・・・などとチマチマ考えている内にあっ!という間に通り過ぎ、チャドウィックのドラムロ〜ルでラストの 14.「Are You Losing Your Mind ?」 に突入します。最後を締めくくるにふさわしく、メンバ〜全員の合作のクレジット。ヴォ〜カル (語り) はトゥリ〜です。「オレのアタマの中にシリコンチップが・・・」 と連呼して終了。ホ〜クスの歌詞にシリコンチップ・・・なんか年月の流れを痛感しますね。まぁ数年前まではどアナログ人間だったワタシ自身がこうして Web サイトなんか開いてる位なのでヒトのコトは言えませんが。

本アルバムからは 2.「Alien (I Am)」 、12.「Death Trap」 、13.「Wastelands」 、14.「Are You Losing Your Mind ?」 が 「Area S4」 として E.P. 化されています。長さを詰めただけで、ミックスも同一の模様です。しかし本アルバムのパッケ〜ジ、デジパックっていうんですか?こういうの。LP みたいに紙のみで作られていて、ムチャクチャ薄っぺらいです。別にそのコトに文句言ってるワケではありません。地球環境に配慮してプラスティック使わなかった、って言うんならそれも納得しましょう。ただ、前述の E.P. 「Area S4」 よりも作りがセコい、っていうのにはどうにも納得できませんよ、ホ〜クス様。おかげで当時正規アルバムだとは思えずに買い逃して後日入手に苦労したじゃぁないですか・・・ってカン違いしたワタシが悪いのか。ちなみにその 「Area S4」 のジャケットは、本アルバムのジャケットの右上部分を切り出して拡大しただけのものです。ディスクの収納部分にはプラスティックのホルダ〜使ってますケド、シロ〜トにゃほとんど見分けがつきません。従って当時、その 「Area S4」 まで買い逃してしまったという・・・。まぁ今日こうして目出度く入手できたからいいですケド。

個人的な恨みつらみは別として、インナ〜スリ〜ブの真ん中のペ〜ジには見開きでメンバ〜ショットが載っているのですが、そこにはナゼかトゥリ〜の姿が見当たりません。載せてやったら?ホ〜クス様。これだけフィ〜チャ〜度高いんだから。間に合わなかったワケ無いと思うんですけど。寺内タケシじゃないけどこの頃まだウサギ飛びからやらされてたのかなぁ、トゥリ〜さん・・・ってそんなわきゃぁないか。

このコンセプトでシングルアルバム、というのはちょっと聴いてる方としても物足りなく感じますね。実際結構あわただしいですし。その辺はホ〜クスも感じていたのか、冒頭で述べた通りバンドは翌 '96年、次作として本アルバムをベ〜スにしたコンセプ・トライブを収録した CD 2 枚組ライブ盤、「Love In Space」 をリリ〜スします。大丈夫か?楽器隊 3 人で・・・。尚、入手が前後してしまったためこの後で 「Love In Space」 を読むと至らぬ部分もあると思いますが、ヒマをみてリニュ〜アルしたいと思っておりますのでご容赦下さい。・・・ってしなかったりして。・・・しない確率の方が多いような気も・・・(オイ!)。



昔のは こちら をどうぞ。


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