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TREWORGEY 1989
実際はBRISTOL 1993

HAWKWIND RECORDS - HAWKVP47CD (2009)

Hawkwind Treworgey 1989 CD
2CD、ジュエルケース、ブックレット。
Hawkwind Treworgey 1989 CD
同タイトルのDVDと同じ収録曲クレジットですが、内容が全く異なります。以下のトラックリストはDiscogに修正されたものが出ており、実際に確認したものです。

CD1
  1. Introduction
  2. Letting In The Past
  3. Tibet Is Not China
  4. Psychedelic Warlords
  5. Sputnik Stan
  6. Green Finned Demon
  7. You Shouldn't Do That
  8. Gateway
  9. The Golden Void
  10. The Right Stuff
CD2
  1. Wastelands
  2. Iron Dream
  3. Assassins Of Allah / Space Is Their (Palestine) / Assassins Of Allah
  4. Instrumental
  5. Quark, Strangeness & Charm
  6. LSD / The Camera That Could Lie / LSD
  7. Right To Decide

このアルバム、発売されるまで誰もミスに気づかずにリリースされたのでしょうか。リリース後でも購入者から指摘があったと思うのですが。出荷枚数も多くなく初回プレスのみかと思われますので、回収せずにそのまま放置したようですね。パッケージはしょうもないですが、サウンドボードによる良音質のアルバムで、後述するいくつかの点でとても良い内容です。THE BUSINESS TRIPと同ツアーのライブテイクとなりますが、あちらはセトリと異なったエディットでステージ全曲収録されていませんが、こちらは演奏順でステージ丸ごと収録、ステレオミックス、そしておそらくポストプロダクションされていないという点などでポイントが高いアルバム。ポストプロダクションを加えアルバムとして再構築したTHE BUSINESS TRIPに対して、ライブの臨場感そのまま版(このアルバム)という違いです。日程も近くTHE BUSINESS TRIPは11/26、このアルバムは11/13のギグ。

Introはチベットのお経のような音声をサンプリングしたようなサウンド。そしてシンセのパッド音に導かれてLetting In The Pastが始まります。このツアーではオープニングにはこの曲を導入していました。幕開けにはやや地味かなと思いつつ聴いていると、なかなかどうして、これもありだなと思いました。1コーラス目が終わった後、ブロックの長めのギターソロ。電子音やプログラムされたキーボードがバックを盛り上げます。そのままインストルメンタルのように進み、Tibet Is Not Chinaの子供達のお経(?)のようなテープが流れ、アルバム同様シンセのさめざめとした持続音が演奏されていきます。
突如ブラス風サウンドでPsychedelic Warlordsのイントロが入っています。原曲の流麗な雰囲気とは全く異なるアレンジ。ラントンのズンドコアレンジよりはマシですが、このイントロはちょっと頂けない。ブロックがギター弾きまくりで、なんとか持ち直します。
続いてブロックの挨拶、スペースデブリを集める男スパトニック・スタンの曲と紹介。デイヴィの曲でボーカルはデイヴィ。もともと激しいリフの曲ですが、ここでもブロックのギターは激しく演奏され、トリオ期のライブの特徴。
そしてやたらブロックが気に入ってるGreen Finned Demon。単調な曲で聴きどころは間奏のギターソロの盛り上がり。
ドラムのリフから始まるのはYou Shouldn't Do That。トリオによるアグレッシブな演奏。ギターがリフからロングトーンでフィードバックさせるとパーカッションパートに突入。この辺りはTHE BUSINESS TRIPのDo ThatとThe Day A Wall Came Downと同じ展開。続くGate WayはBerlin Axisと同じ曲。
The Golden VoidからRight Stuffへの流れも同じく。CD2のWasteland(原曲はXENON CODEXのWastelands Of Sleep)からIron Dreams(The Business TripではThe Dream Goes Onというタイトル)も同じ流れです。
Assassins Of Allahはお馴染みハシシ、途中Space Is Their (Palestine)を挟んでハシシに戻ります。
Instrumentalは次のQuark, Strangeness & Charmのイントロ的小曲で、THE BUSINESS TRIPのオープニングAltairと同じ曲。続くQuark, Strangeness & Charmを聴くと、THE BUSINESS TRIPのトラックは後から手を入れたことが分かります。こちらのテイクはキーボードの音量がやや低く、後半はエレキの音圧が上がりよりロックっぽいミックス。
LSDは中間にホークウインドレゲエThe Camera That Could Lieを取り入れた演奏でこれもTHE BUSINESS TRIPと同じアレンジ。ここで終了挨拶ですので、最後のRight To Decideはアンコール。このテイクは最後演奏途中でフェードアウトしてしまいます。
THE BUSINESS TRIP期のステージ本来の様子が分かるという点で興味深いアルバムです。


関連情報

・同タイトルTREWORGEY 1989のDVDのレビュー。そちらはタイトル通り89年のテイクで、このCDとは内容が異なります。


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2017/12/03 update


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