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HAWKWIND | THE TEXT OF FESTIVAL
Hawkwind Live 1970-2

ILLUMINATED - JAMS 29 (1983)

HAWKWIND / THE TEXT OF FESTIVAL
シングルジャケにレコード2枚が入っています。インナーなど無し。
Hawkwind / THE TEXT OF FESTIVALL
イラストの絵面からこの頃ホークスのアルバムカバーを描いていたジョン・クルサートのものと思われます。

Side 1
  1. Master Of The Universe
  2. Dreaming
  3. Shouldn't Do That
  4. Hurry On A Sundown
Side 2
  1. Paranoia
  2. See It As You Really Are
  3. I Do It
  4. Came Home (未収録)
Side 3
  1. Sound..Shouldn't..Improvise...
Side 4
  1. Improvise..Compromise..Reprise.

デイヴ・アンダーソンが出所となっている、初期ライブ、アウトテイクなどを寄せ集めしたもの。音質はあまり良くないですが、ファンにとっては、ラントン、クランブル、アンダーソン在籍時のライブが聴けるという意味では嬉しい。アンダーソン在籍時ですので、71年のレコーディングだと思います。1stアルバム、2ndアルバムからの選曲とジャムが収録されています。
メンバーはデイヴ・ブロック(G/Vo)、ニック・ターナー(Sax/Fl/Vo)、ヒュー・ロイド・ラントン(G)、ディクミク(AG)、テリー・オリス(Dr)と記載されています。ラントンとアンダーソンが同時に在籍したことはないので、ラントンが参加したテイクのベースはジョン・ハリソンかトーマス・クランブルのどちらかです。
ただし、最初に断っておきますが、これはバンド非公認のアルバムです。その後のDEMI-MONDE、THUNDERBOLTリリース全ても同様です。これはアンダーソンが勝手に販売しているものなので、バンドの利益にはなっていません。ブロックはインタビューで「本当にファンは混乱するし、我々も頭を悩まされている。何度もアンダーソンにリリースをストップさせようとした。彼はニックを通じてたくさんのテイクを持っているが、劣悪な音質のものばかりだ。SPACE RITUAL VOLUME2など、オリジナルには収録できなかったアウト・テイクスなんだ。」と語っていました。この後この音源をベースに様々なダブリものがリリースされていきます。なおWIKIPEDIAのHawkwind discographyでは、このアルバムはArchive releasesにセグメントされています。同系統の『BRING ME THE HEAD OF YURI GAGARIN』(1985)のみ、ブロックの承認が得られなかったと記載されているので、このアルバムは承認を得たということのようです。
LPレコード2枚組で、ほとんどのテイクは後にDEMI-MONDE系のCDに収録されていきますが、Side4の『Improvise...Compromise...Reprise』だけは、ここでしか聴けません。Side2の最後には『Came Home』がジャケやレーベル面にクレジットされていますが、入っておりません。ディスク1はモノラルトラックばかりで、ディスク2はステレオのようです。なお、ほぼ同じジャケで5年後にTHUDERBOLTから再発が出ています。
Master Of The Universe 公式では『ドーン・オヴ・ホークウィンド』(1999)に収録されたテイクと同じものです。アルバム収録に先駆けて録音したものかもしれません。スタジオデモかと思われます。ターナーのリードボーカル。おそらく2nd『宇宙の探究』のメンバーと同一。
Dreaming 『WEIRD 108』に収録されていたテイクで71年のものとされています。前トラックと同じ感じで「You Know You're Only Dreaming」の初期デモのようです。
Shouldn't Do That 同じく『WEIRD 108』の収録テイク。全曲と繋がって演奏されます。ここでは短めの演奏時間となっています。フェードアウト。
Hurry On Sundown 『WEIRD 106』の収録テイク。70年8月、ラントン在籍中で彼のギターソロが聴けます。ベースはクランブル。
Paranoia ライブテイク。この曲と次の曲は公式リリースには収録されていません。1stアルバムからの曲です。
See It As You Really Are ライブテイク。繰り返しがテンポアップして最後に電子音の乱舞で終了。
I Do It 『WEIRD 106』収録テイクと同じ。You Shouldn't Do Thatの原曲ではないでしょうか。71年4月のBBCスタジオセッションテイクとされています。アンダーソン在籍時。ベースが牽引するトランス的高揚感のあるナンバー。ホークスらしいドライブ感が形成されてきています。
Sound..Shouldn't..Improvise... ライブテイク。イントロはノイズ乱れ飛ぶインプロ、すぐに「You Shouldn't Do That」が始まります。延々とリフを繰り返していきます。終盤スケールを全く無視したターナーのフルートの即興が入り、なおも続きますがフェードアウト。71年2月の収録という説あり。その場合ベースはクランブルです。
Improvise..Compromise..Reprise. ライブテイク。全曲と同じくノイズと電子音のインプロから開始しますが、珍しく長めのノイズ・インプロを繰り広げていて、オリスはシンバルなどでノイズサウンドを出しています。前半テープのヨレのような音切れをがあります。荒れ狂うノイズの嵐からギターとベースが「You Know You're Only Dreaming」のフレーズを弾くと、突如「Be Your Self」のリフとボーカル。そこから一気にリズムパートへ。サックスのアドリブが演奏されていますが、最後はフェードアウト。
公式収録されていないライブテイクなど初期のホークスの姿を知る手がかかりとなるアルバムです。よほどのファンではないと聴けるものではないかもしれません。


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2025/01/06 update


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