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Compact Disc

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SAPCEHAWKS

EASTWARLD RECORDINGS - EW0138CD (2013)

HAWKWIND SPACEHAWKS CD COVER
ジュエルケース、ブックレット。
HAWKWIND SPACEHAWKS CD COVER

  1. Seasons
  2. Assault & Battery
  3. Void
  4. Where
  5. Sonic Attack
  6. Demented Man
  7. We Two Are One
  8. We Took The Wrong Step
  9. Masters Of The Universe
  10. Sacrosanct
  11. Sentinel
  12. It’s All Lies
  13. Touch
  14. The Chumps Are Jumping
  15. Lonely Moon
  16. Sunship

2013年はWARRIOR再発とそれを記念したWARRIORアルバム完全再現を含むセットリストのツアーを行なっていました。その最中リリースされたレギュラーアルバムはSPACEHAWKSと名付けられました。参加メンバーはデイヴ・ブロック(G/Vo/Key/B)、Mrディブス(B/Vo)、ナイル・ホーン(B/G/Syn)、ティム・ブレイク(Theremin/Syn)、デッド・フレッド(Vl/Key)、リチャード・チャドウィック(Dr/Vo)。
曲目を見ると、過去曲が多いことに気づきます。WARRIOR再現ライブを行っていた時期ということもありWARRIOR曲の再録音を中心に構成。一部新曲はありますが、多くは再収録、リミックスとなっているため、コンピレーションに近い内容。現在のラインアップでは、過去曲はこんな風にアップデートできますとアピールしているかのようです。
以前、ブロックがディブスについて、ホークスの全楽曲が頭にインプットされていて、様々な過去曲の引き出しを持っていると評していました。自身がホークスのファンでローディーを勤める傍らバンドSPACEHEADを結成、ホークスフォロワーとして活動していたディブスのことですから、過去曲のセレクトについては、彼が助言しているように思います。
Seasons 前作ONWARDのオープニング曲で今回リミックスされています。冒頭の効果音のところに足音やバイクのエンジンのかかる音などが追加。演奏部分は音が整理され、ベースやボーカルがクリアに聞こえます。元のミックスは重厚、こちらはシンプルでストレート感が増したミックス。
AssaultからDemented Manまでは新録音トラック。メンバーはブロック、チャドウィック、ブレイク、ディブス、ホーン、デッド・フレッド・リーヴス。AssaultとVoidはWARRIORの冒頭2曲、そのまま曲はWhereにつながります。このつながりは自然で、Golden Voidの虚無感と隠れた名曲Where Are They Now(WEIRD 105収録)の諸行無常感がマッチ。最後に歓声のSEが入りますが、ギグテイクではなくスタジオ収録とのこと。このAssault-Void-Whereのメドレーは2012年のツアーで試されていましたので、ここで収録されたのは嬉しい。
Sonic AttackはディブスのMC。バックトラックはパワーアップされ重低音に電子音が乱れ飛ぶ前半、リズムの入る後半と緩急差をつけた新たなアレンジで良い仕上がり。
WARRORの名曲Demented Manはアコギのストロークが印象的な、ややテンポアップしたアレンジ。キーボードやギターが電子音と一緒になって流れるようなバッキングを演奏。
We Two Are One ONWARDの隠しトラックのテイクと同じもの。
電子音の鳴る中アコギから開始するのは、おなじみWe Took The Wrong Step。パーカッションと電子音のみをバックにブロックがアコギと共に歌います。前年にリリースされたブロックのソロアルバムLOOKING FOR LOVE IN THE LOST LAND OF DREAMSからの収録。
一転してハードな名曲Masters Of The Univers。これは新録音で故ラントンのギターソロがフューチャーされています。
Sacrosanctは新曲でシンセのシークエンスを中心にギター、パッドシンセがアクセントを加えつつ、独特の呪文のようなコーラス、マリンバ、各種SEなど音のコラージュが展開していく曲。ブロック作。
Sentinel 前々作BLOOD OF THE EARTHの同曲のリミックス。
Its All Lies 前年のHAWKWIND LIGHT ORCHESTRAのSTELLAR VARIATIONSに収録された曲と同じ。
TouchからLonely Moonまでは新曲。Touch イントロの電子音が不意に終わり、ギターによる穏やかなチルアウトな演奏、続いて電子音にシンセベースのシークエンスのThe Chumps Are Jumping。ブロック作の2曲の小曲に続いて雄大なキーボードの演奏はホーン作Lonely Moon。このあたりはスタジオで実験的に作ったテイクを繋いだ感じ。
SunshipはBLOOD OF THE EARTHのビニール版のボーナストラックのリミックス。やはり小曲ですが、非常に美しくもの悲しいメロディをディブスが歌います。ディブスとホーンの共作。

以上のような内容で、新録音のWARRIOR曲以外の構成は散漫な印象があり、この時点に存在した様々なテイクを寄せ集めた感はあります。せっかくなら、ステージ同様まるごとWARRIOR再録音とかしても良かったのでは。
なおこのアルバムは国内盤のリリースはありませんでした。ついにDUさんの帯付き国内盤にも採用されなくなったホークス、翌年は来日です。

HAWKWIND Member 2013
【HAWKWIND 2013】L to R: Mr.Dibs - Richard Chadwick - Niall Hone - Dave Brock - Dead Fred Reaves - Tim Blake

上のスナップ写真ですが、WARRIORの正規発売を記念して撮影されたもの。この時期のWARRIOR再現ライブもアルバム化するという話もありました。未だリリースされていませんのでいずれ発売されるかもしれません。


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