Compact Disc
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ATOMHENGE - ATOMCD 1010 (2009)
ジュエルケース、ブックレット。
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このアルバムの各トラックはQUARKリリース後、SONIC ASSASSINSを経て、次のホークスのアルバム用として制作されていたものや77年のUKツアー時のテイクなどで構成されています。78年に紆余曲折を経てバンドがHAWKLORDSにシフトしたためお蔵入りされていたものを、79年にCHARISMAがHAWKWIND名義でリリースしたもの。ATOMHENGE版では、オリジナルアルバムのトラックに加えて興味深い未発表トラックを追加しています。
Jack Of Shadows (Llive Studio Version)はその名の通りでスタジオでのデモ演奏。一発録りですが、きっちりした演奏で最後も終止形で終わります。さらにJack Of Shadows (Adrian Shaw Vocal Version)も収録されていますが、そちらは作曲に名を連ねているエイドリアン・ショーがリードボーカルをとっています。こちらはキーボードをオーバーダブして完成に近い仕上がり。ショーのボーカルは初めて聞きますが、ハイトーンのクセの無い声質。
We Like To Be Frightened、正真正銘の未発表曲。Quark Strangeness And Charmに続くシングルカット曲として作られたそうです。かなりポップな曲調でRefer MadnessやQurak Strangenessを彷彿とさせる曲調で、演奏は伴奏に徹していてカルバートメインの歌曲。ほぼ完成しているトラック。
High Rise (Live Studio Version)、スタジオでも録られていたんですね。アルバム本編は77年11月のライブテイクを元にオーバダブをして完成させたもの。そちらに較べると、モッタりした感があります。
Robotも同じくスタジオテイクがあったことが判明。Robot (First Version)というタイトルで、デモではなく作り込まれていて、そのままアルバムに入れても問題ない出来。間奏からのバイオリンのフレーズもアドリブではなくあらかじめ作り込まれたものであることが分かります。
High Rise (Alternate Vocal Mix)は以前VIRGINからリリースされたCDに収録されたことがある本編トラックの別ミックスバージョン。
P.X.R. 5 (Alternate Intro Mix)はサブタイトル通り、本編トラックとはイントロだけが若干異なるバージョン。
Quark, Strangeness & Charm (Live)はWEIRD 102に収録されていたテイクで、のちにANTHOLOGY系など各種コンピに収録されています。クレジットには78年USツアーでのテイクと記載されていますが、その事実は初めて知ります。
これらのボーナストラックはQUARK収録後からHAWKLORDS結成に向かう78年前段では、HAWKWINDの次作に着手し、実際レコーディングを行っていた状況が明らかになる興味深い音源です。
・このアルバムの国内盤「P.X.R.5 -2009アトムヘンジ・マスター版」のレビュー
・オリジナルLP盤P.X.R.5のレビュー
・EXILESさんのCDレビュー
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2017/11/19 update