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HAWKWIND | THE MACHINE STOPS

CHERRY RED - CDBRED688 (2016)

HAWKWIND / THE MACHINE STOPS
デジパック。ブックレット。
HAWKWIND / THE MACHINE STOPS

  1. All Hail The Machine
  2. The Machine
  3. Katie
  4. King Of The World
  5. In My Room
  6. Thursday
  7. Synchronized Blue
  8. Hexagone
  9. Living On Earth
  10. The Harmonic Hall
  11. Yum-Yum
  12. A Solitary Man
  13. Tube
  14. Lost In Science

前年から告知されていたブランニューのスタジオレギュラーアルバムが4月に発売されました。レーベルは新たにCHERRY RED RECORDSとなり、ATOMHENGEレーベルと合わせて、このところのリリースはCHERRY RED RECORDSに統一されました。CDとLP(限定)の2種のフォーマットでの発売。
メンバーはブロック、チャドウィック、ディブス、ホーン、リーヴス、ウィートン。ブレイクはソロ活動に力を入れるということで、レギュラーメンバーから外れました。またリーヴスの参加の比重も少なく、体調不良を理由にリリース後のツアーには不参加となりました。
リリース後オールドファンに支えられ、Amazonなどの通販サイトでは順調に売れ、久々のチャートイン。イギリスのチャートでは29位を記録、トップ30圏内に入ったのは、1982年のCHOOSE YOUR MASQUES以来。
古典SFとされるE.M.フォースターが1909年に発表した短編SF「機械が止まる」をコンセプトにしています。フォースターはSFではなく純文学の作家ですが、この小説は「Machine」に支配された人類を描いた近未来SF。アルバムカバーや楽曲群の構成など全体的に筋の通った完成度の高い作品となったことが成功の理由かと思います。

All Hail The Machine 一人一人にコンパートメントをあてがわれた人類が、常に耳にしているというMachineの鳴動をイメージさせるSEからスタート。ブロックとディブスの作曲。突如重低音と電子音シークエンス、ディブスの語りはMachineを崇拝する人類の声。カルバートの語りのようです。複数の声で「マシーン万歳!」が連呼されます。
The Machine ホークスのアルバムオープナーの定石通りカッコイイ系スピードチューン。
情景描写となるSEを挟みながらアルバムは進行。
Synchronised Blue 「アライヴァル・イン・ユートピア」や「ライト・トゥ・ディサイド」系の楽曲、間奏のリフがホークスらしく盛り上がります。
Living On Earth シンセ中心の演奏に電子音が流れ、文字通りスペースロックが展開されていきます。中間、バイオリンの演奏が入りますが、クレジットがありません。リーヴスもしくは、A Solitary Manのシングル用ミックスに参加するフォークロックバンド 3 Daft Monkeysのアテヌ・ロバーツかと思われます。
A Solitary Man アルバムに先駆けてネットで動画先行公開され、ブルージーでポップ曲。
Lost In Science 新ベーシストのウィートンのベースが唸るハードロック、エンディングに向け盛り上がります。
コンセプトアルバムにふさわしく、各種効果音や印象的な小曲を挟みながら、ポイントになる曲を配置。小説のストーリーに合わせた展開でとても分かりやすのも良いです。
なお日本では翻訳本が絶版となっているため、私は図書館で借りました。「機械が止まる」を収録しているのは、フォースター著作集5「天国行きの乗合馬車」(みすず書房 1996年刊)です。


関連情報

・THE MACHINE STOPSアナログ盤のレビュー

・7インチシングルA Solitary Manのレビュー



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