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HAWKWIND | KNIGHTS OF SPACE

LANDMARK – 74489 (2008)

HAWKWIND NIGHTS OF SPACE
ジュエルケース、ブックレット。

Disc1
  1. Black Corridor
  2. Aero Space-Age Inferno
  3. Space Love
  4. The Awakening
  5. Orgone Accumulator
  6. Paradox
  7. Robot
  8. Abduction
  9. Alien I Am
  10. Alien Poem
Disc2
  1. Masters Of The Universe
  2. Time We Left
  3. Lighthouse
  4. Utopia
  5. Damnation Alley
  6. Sonic Attack Frenzy
  7. Welcome To The Future
  8. Flying Doctor
  9. Silver Machine

アルバムカバーが冴えないせいか、CDもDVDも今ひとつパッとしていませんが、内容はこの時期のステージの様子をあますところなく伝え、演奏は安定の域で 音質も良い好作品。またこの作品はアラン・デイヴィ後任のMr.ディブスがバンドにどのようにフィットしているかという点で注目のアルバムでした。また2007年からブレイクが復帰しており、 その点も興味が湧くところ。2007年の最後の公演、12月19日、ロンドン、アストリアでの収録。
アルバムはデイヴのGood evening!という挨拶から始まり、ディブスによる語りからスタート。ディブスは2004年からステージでギターや語りなどで客演しており、お馴染みとなっていました。 ホークウインドのローディする傍ら、ホークスフォロワーバンドSPACEHEADで作曲、ボーカル&ベースを担当しておりアルバムもリリースしています。
続くAero Spage Infernoはカルバートのソロ曲ですが、チャドウィックとツインボーカルを取っています。声質が滑らかでジェントルな印象ですが、長年ホークスに関わってきたので 馴染んでいます。ブレイクはローランドのショルダーキーボードでソロをとっていますが、このCDやDVDでのミックスではだいぶ抑えられていて聴き取りにくいです。
Space Love、聴きなれないイントロから新曲であることが判明。ディストーションギターによるメジャーコードの明るい進行で、リードボーカルはデイヴ。4分の佳曲。
アップダウンする電子音に乗せて、スローテンポのバラードが始まります。ストリングスのパッド音とステュワートのピアノが美しく感傷的なムード。ディブスの滑らかな朗読は SPACE RITUALのThe Awakeningの詩です。
一転してカルバートのロックンロールOrgone Accumulator、リードボーカルはブロック。ノリよく中間部はYou Know You're Only Dreaming の半音階パートが挿入され、後半はかなり盛り上がります。続くステュワートのピアノによる聞き覚えのあるコード進行、Paradox。いったん盛り上がった後のピアノにAメロ、この辺りの感動的な ムードはステュワートのプレイが貢献しています。
打ち込みリズムとシンセのS&H音が始まると、なんと久しぶりのRobotに突入。アレンジが新鮮でリードボーカルがブロック、ディブスやチャドウィックがコーラス。ギターソロの後は リズムレスとなり、ストリングスのパッド音をバックにチャドウィックによる語り、かつてのベインブリッジを思い起こさせます。チャドウィックはもともと歌っていましたが、この頃から より歌い、語るようになってきました。定番のR-O-B-O-Tもチャドウィックがメイン。
ディブスの語りから始まる次の曲は、これも久しぶりのALIEN4からのAbduction、そしてAlien I Am。ブロックを中心にディブスとチャドウィックのコーラス。そしてディブスの語りによる Alien Poemと続きCD1終了。
CD2は定番曲、Masters Of The Universe、ボーカルはブロック。1コーラスで演奏パート、そのまま次のTime We Leftにつながります。3分台でコンパクトな演奏。
そしてブレイクの定番持ち曲Lighthouse。最初の語りはブレイクがとっていますが、今回歌はブロックが担当。後半はブレイクのシンセアドリブ。
UtopiaはArrival In Utopiaのことで、中間部にスリリングな新アレンジが施されています。新たに作られたリフをバックにブロックが語り調でボーカルを乗せます。Levitationのリフが追加され、イントロの テーマに戻りAメロにつながります。
Danmationはディブスのボーカルにチャドウィックがハモリをつけています。この曲も中間部のアレンジが新しく、新生ホークスの新しい魅力が発揮されています。
Sonic AttackのMCはディブスがメイン。滑らかな声の質はカルバート曲とフィットすることや、カルバートナンバーが好きらしく正式加入後はカルバート曲を多く取り上げる傾向にあります。 新たに演奏パートが加えられ、Do not panicがメロディーとして歌われます。このアレンジは次のWelcomeでも、語りだった詩をメロディアスな歌に変えています。ここでメインステージ終了。
アンコールは、またしてもカルバートナンバーFlying Doctor。開始はチャドウィックが楽しそうに導入、中間のブレイクもかなり自由にやってます。そして最後はやっぱりのSilver Machine。 リードボーカルはチャドウィック。特に目新しいアレンジはなく、ストレートに演奏。
このライブアルバムから伺えるように、この時期すでにTAKE ME TO YOUR LEADERのナンバーは演奏しなくなり、ディブスやステュワートの持ち味を加え、過去の人気曲を積極的に取り上げ、新しい息吹を吹き込み進化していると言えます。

2008年はこのアルバムのプロモーションを兼ねたスプリングツアーを3月に実施。メンバーもこのアルバムと同じ布陣、セトリもほぼ同じでした。夏場はフェスの出演やチェコを含むヨーロッパ各地でのギグを実施。7月にVOICEPRINTから過去のビデオ映像がDVDリリースされる予定と告知、さらに8月にはCHERRY REDと契約、76年から97年までの諸作品が再発されると告知されました。


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