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Analog Disc

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HAWKLORDS | 25 YEARS ON

CHARISMA - CDS 4014 (1978)

HAWKLORDS / 25 YEARS ON
シングルジャケ。モノクロにピンク文字というシンプルなジャケット。パンク、ニューウエーブ全盛の時代にあってか、時流を反映。バーニー・バブルスはこの頃こうした作風にシフトしていました。クレジットはジャケ裏。
HAWKLORDS / 25 YEARS ON
インナースリーブ付き。カバー同様にモノクロでクレジット等は書かれていません。
HAWKLORDS / 25 YEARS ON
HAWKLORDS / 25 YEARS ON

Side 1
  1. PSI Power
  2. Free Fall
  3. Automoton
  4. 25 Years
Side 2
  1. Flying Doctor
  2. The Only Ones
  3. (Only) The Dead Dream Of The Cold War Kid
  4. The Age Of Micro Man

78年3月のUSツアー最終日、ブロックは解散宣言を行います。ツアーの演出が大掛かりでコストがかかり、疲弊によるバンド内のギクシャク、カルバートの精神不調などもあり、限界を感じたそうです。
イギリスに戻り、新たな活動を模索。前年12月に実施したSONIC ASSASSINSのメンバーを母体に新バンドを計画。再度ロバート・カルバート(Vo)をフロントに据えたHAWKLORDSの結成となりました。SONIC ASSASSINSからハーヴィー・ベインブリッジ(B/Vo)、マーティン・グリフィン(Dr)。キーボーディストは新たに元PILOTのスティーヴ・スインデルスをリクルート。
ゲストにサイモン・ハウス、サイモン・キングが参加。レコーディングは78年6月から8月に行われ、リリースは10月でした。チャートは最高位48位。
ジャケット・デザインはクレジットがありませんが、バーニー・バブルス制作。ツアーのステージデザインも担当しました。ジャケにはPan Transcendental Industries Inc.という表記があります。このアルバムカバーはカルバートが創った以下のような架空コンセプトに立脚しています。
1953年に設立されたPan Transcendental Industriesという法人組織が、人間による地上の天国の実現を図り、そこでは工学と人体の交配プログラムを78年に開発、そのプログラムを紹介するというコンセプトになっています。ジャケの奇妙な人体グラフィックはそのイメージを表現しています。
シングル・カットのオープニング・ナンバーは超能力を持った男の悲哀が描かれていますが、従来のようなスペイシーな広がりは弱まり、ニューウェーブに通じるようなデッドなサウンド。ブロックの試行錯誤が伺えます。Free Fallはホークスらしい感じですが、まとまった構成でややこじんまりした感があります。25 Yearsは8ビートで突っ走り、シャウトするカルバートのボーカルと相まってパンキッシュ。各曲色々なテーマで作られている感じ。PSI PowerやFlying Doctorなど後々長くレパートリーになる曲もあり、ホークス史の中ではバンド名は違うものの定番な作品となりました。
リリースと同時に開始されたUKツアーは10〜11月に行われ音楽誌のレビューは絶賛といった状況でした。
このツアーのプログラムはこちら。10月のハマースミスではレミーが飛び入り参加でSilver Machineを歌うというサプライズもあり、ブロックとの和解が伺えました。

以前のレコード会社United Artistsは未だにバンドの人気の高さに着目、 Silver Machine の再発盤をリリース。

ツアー終了後、「グリフィンをクビにしないと、自分が抜ける」というカルバート、そこでグリフィンがクビになり、それでも結局カルバートは脱退。グリフィンの後釜で一時期ミック・スミスというドラマーが参加、翌79年早々、ブロック、ベインブリッジ、スインデルス、スミスの4人となったHAWKLORDS、ニューアルバムの制作に取りかかり、数曲のデモ・レコーディングを行います。この時のテイクはのちに様々な形でリリースされますが、当時はHAWKLORDSとしてリリースされませんでした。カリズマとの契約は終了、新たなレコード会社との契約ができない状況となります。そしてスインデルスも脱退するも、ドラムにキングが復帰。
バンドの低迷は夏まで続きますが、マネージャーのダグ・スミスによりGONG、EGGレーベルでのソロ・キャリアもあるティム・ブレイクを迎え、さらに1stアルバムに参加していたH.L.ラントンが復帰。バンド名にHAWKWINDの名を冠し、9月9日のリーズのフェスティバルのオープニング・アクトとして華々しく再スタートを切ります。


関連情報

・日本盤LP「25年間」(1978)のレビュー

・アトムヘンジ版リマスターCD 25YEARS ON(2009)のレビュー

・アトムヘンジ版リマスターCDの日本盤「25年間〜25イヤーズ・オン」(2009)のレビュー

・EXILESさんによるCDレビュー

オリジナルUK盤&日本盤ディスコグラフィ Analog Disc 1976-1979

2020/05/05 update


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