DISTANT HORIZONS
THE EMERGENCY BROADCAST SYSTEM EBSCD 139 (1997) |
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ジュエル・ケース。ブックレット。 | ||||||||||
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前年は LOVE IN SPACE ツアー終了後、9、11月にヨーロッパで各2回のギグを実施。その際にギタリスト、ジェリー・リチャーズが参加し、そのままレギュラーメンバーとして加入します。彼はかつてホークスの前座を務めたこともあった TUBILAH DOG のメンバーで、デイヴのサイド・プロジェクト AGENTS OF CHAOS に参加したり、ALIAN 4 のレコーディングや LOVE IN SPACE ツアーでもゲスト参加していました。 アラン・デイヴィは自身のソロ活動を96年より積極的に開始しており、1stソロCAPUTURED ROTAIONを96年8月 EBS よりリリース。さらに自分のバンド BEDOUIN を旧友、元ホークスに在籍していたダニー・トンプソンと始動させるため、12年の長きに渡って参加していたホークスを脱退しました。 このアルバムのレコーディングはブロック、チャドウィック、ロン、リチャーズによって、97年1月から7月までと、長い期間をかけて徐々に録られていったようです。またゲストとして EBS でソロ・アルバムをリリースしているキャプテン・リズがゲスト参加。この間バンドは一切ギグを行いませんでした。 夏場は恒例のフェスティバル出演、リズもゲストで参加するようになりました。8月にはリズも率いて、95年以来の US ツアーに出ます。あの STRANGE DAZE にも登場。これは、のちに主催者側よりCDとしてリリースされます。 帰国後はアルバム・リリースに伴った UK 及びヨーロッパ・ツアーを9月下旬より11月にかけて実施。リズは正規メンバーになり、ツアーにはキーボーディストのクラム(リチャーズ同様、AGENTS OF CHAOS に参加経験あり)も参加。総勢6人メンバーで行われたこのツアーはライブレコーディングされ、のちにバンドの運営するサイト MISSION CONTROL でメンバーのみに販売されるようになりました (HAWKWIND 1997)。 このアルバムはそのツアー中の11月に発売されました。 アルバム冒頭反復リズムがスタートすると間もなく、リズによるプリミティヴなラップが入ってきます。リズムもハウス風で、ここはホークスが何か変わったことが伺える部分です。2曲目はロンのペンによるハードなリフが印象的な曲。リズムが何度もブレイクし、メタリックなパーカッションがいつになく強調されています。今回はアレンジをロンやリチャーズ中心に任せたのではないでしょうか。リズムに重点が置かれたこと、南国の森を思わせるSE、波の音などが随所に挿入されたことで宇宙指向が地球に向けられたと感じさせます。EXILES さんも指摘していますが、この頃ブロックはハワイの火山や地底にあるエネルギーに興味があって、それらからインスパイアされたネイティヴのリズムを取り入れたいと語っていたことが反映されています。浪の音に導かれて始まる美しい曲 Kauai はその後もステージで良く使用されました。生暖かいホークスというのも不思議な感じがしますけど。エンディングでは Love In Space が再登場。インストバージョンで、こちらも生暖かいアレンジ。 なお11月20日のツアー最終日、ベルギーでの演奏も録音され、のちに IN YOUR AREA に収録されることになります。 |
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